レビュー一覧

レビュー書いてらっしゃるお二人の言われてる事、どっちもウンウンうなずいてしまいました。凄く盛り上がる部分と、もり下がる部分の落差の激しいお話と思いました。二人がお互いに肉体的に引かれ合う、普段はしない事しちゃう、という導入部は素敵で、でも、ヒーロー弟による『横領』の結末はちょっと都合良すぎだし、『横領」発覚時からの経営者としての判断はホントにどうかと思います。例えば、作中にヒーローは何があっても弟の事を信じてる的伏線があって、ヒロインに対しても（コレだけ証拠が揃ってる中で『信じる』って言うなんてアホにしか見えなくても）弟が犯罪を犯すはずがないと言い切るくらいの強い気持ちがあるか、逆にどんな事情があっても犯罪は犯罪って言い切る冷酷なまでの厳しさがあれば、ヒーロー像として納得できたかも。

面白かった！アヴァンチュールの一夜のテキーラの飲み方とか、タトューを入れて相手がわかる所とか。ヒーローがヒロインをずっと探していて、タトューのせいで彼女を見つける所までワクワクしながら読みました。でも横領を隠蔽するCEOてどうよ。ヒロインもその事で傷つき職を失います。そこから全部好転するところがちょっとご都合主義が過ぎるかも。あとヒーローがゲーム会社の社長で日本向けにソフトを作るために日本語が出来るところがおもしろかったです。

真面目に働く女性をバカにした話だと思います。働きもせず重役の椅子に座っているだけのヒーロー弟が横領したことで、ヒーローの会社の重要な契約が危うくなるわけですが、そもそも横領する必要があったのだろうか、と。体は悪いけどバカ息子のためならホイホイ金を出しそうなお金持ちのお母さんがいるし、ヒーロー弟の事件がそもそも契約を危うくさせるのが目的だったとかならともかく。最初に弟と連絡がとれたときの態度といい、結局身内に甘いヒーローの会社の財務体制の危うさはまったく変わってない。私が取引相手だったら株式公開してから出直してこいと言うところです。ヒーロー弟のやったことは目的が手段を正当化した結末になってますが、ヒロインの会計士としての職業倫理には疑いが残ります。というわけでハッピーエンド自体にモヤモヤが拭えません。