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設定や文章は素敵なのですが、なんか詰め込みすぎ？展開が転々としすぎていて、もう少しふたりの想いが通じてから穏やかな様子にもページをさいてほしかったかなぁ。。。吸血鬼や死神といった設定は、本人の特徴や嗜好にはあまり反映されてなくて、それぞれの立場的な制約を持たせるために活かされていた印象です。

死神が、捨てられていた吸血鬼の子どもを拾い、月日が流れて、拾われた吸血鬼は青年になって…そんな話なのですが、そこは、この作者さんらしく、死神、その友達の悪魔、悪魔の使い魔のネコなどなど、すべてのキャラクターの粋が良いのです。物語世界の設定も個性的です。元気で、健気で、受けに懐きまくっている攻めと、オトナな受けのカップルの織りなす現代リアルファンタジーで、一気に読んでしまいました。

半吸血鬼×死神のがっつりファンタジーということですが、世界観に物足りなさを感じました。攻は年下ワンコ、受はあまり感情を出さないクール系で、エッチもほとんどしないし、色気を感じなかったです。異種族間の切ない恋愛を想像していたので残念。可愛い一途ワンコ攻が好きな方なら良いと思います。