レビュー一覧

ジュモーク地区の2人の絆は、ここまで深いのか…と。娘2人がとても可愛い！スチュの話もあるといいな。本編を読み返したくなる。あの事件の裏で…

本編もそうでしたが、本作の登場人物は、自分のことよりも他者への思いやりで形づくられていると思いました。他者への思いやりが折り重なって愛おしい物語が紡ぎあげられています。acca本編のようなミステリーはありませんが、読み終わって暖かい気持ちになれるおすすめの一品です。

ACCAファンに特にこだわらなくていい単体の作品として考えて差し支えありません。嫌な人は1人も出てこない、この作家さんならではの、キレイかつ、ちょっと哀しさが漂います。

流れるような物語の展開の中で、2つの家族の夫婦愛、友愛、そして娘同士の育まれてゆく恋愛が綴られ、2人の結婚式で物語が終わる。読み終えた時に不思議と幸福感に包まれた稀有な作品でした。

家族ぐるみで親しくしている少女たちが、それぞれの両親に慈しまれながら、互いを思いやり、成長していく様子が穏やかに描かれています。クラシック音楽を聴きながら、ゆっくりアルバムをめくっていくような感覚で読んでいました。架空の世界とはいえ、自分のことを堂々と語り、２人が選んだ選択を「あら、あなたってそうなのね」と受け入れられる優しい世界観に、現実の世界もこうだったらなあと思いました。

好みはあるかと思いますが、生きている間には、様々なカタチの愛情があり、その愛情を認め合うことの難しさや素晴らしさが穏やかな物語になっている作品です。絵もその物語の行間を埋めるステキな作品でした。ACCAシリーズを読んでこの世界に入るとより楽しめると思います。

パインとマホガニーの娘たちがメインの話。友情、恋愛、家族愛全てがこの一冊に入っています。ほのぼのし時には涙する、完読して満足の一冊でした。

すぐそばにある幸せは一人一人の思いやりで成り立ってるんだなー個人的にはミシェルが下宿先の友人とかわしたやりとりが心に残りました。「あなたってそうなのね」そんなふうに異質なものでなく極当たり前にある事として許容されてる世の中は素敵だな、と。前出の方が書かれてましたが是非スチュの話読んでみたい！

さすがオノ・ナツメ先生。読んだあとの満ち足りた気持ちは先生の作品だからこそ味わえる貴重な思いで、ACCAとはまた離れたお話の、裏側であったできごと。スマートにこなしているような5長官が色々苦労していること。P.Sと合わせて読むとさらに面白いです。

本編よりもむしろこの話が好きになりました。もちろん本編も面白いんですけど、人と人との関わりが丁寧に描かれてて良かったです。