レビュー一覧

これは…素晴らしい…。新しい扉を開いたようです。

「ありがと」に、十有くんの照れと素直さと怯えが見えて、この4文字を読むたびに、まるで花加屋先生のごとく興奮してしまった…。十有くんは淫乱なのではなく、誰もが彼に素直さと怯え、つまり漬け込む隙がガバリと開いているのが見えるから手を出したくなるんだろうなあ…それほどまでに愛されなかった自信に哀れさを感じるし、そこまで愛さなかった母親を憎く思う。でも彼は、愛されなかった年月を超える愛を、受け続けることになるんだな…。

何度もレビューを書こうとするんですけど、なかなか言葉が出てこない。わたしには合わなかったお話でした。

20歳差の年の差カップル。ツンデレ受けさんを溺愛するお話かと思って借りてみましたが、外見は穏やかな大人男性、実は執着・ヤンデレの変態さん攻めさんのお話でした。ただ、受けさんも暗い過去のせいで自己否定ばかりしているので、これくらい執着されないと信用できないのかな～と妙に納得させられました。Ｈの時も言いくるめるような丁寧語なのが面白かった。

義父からの性的虐待に自傷行為、家出先でも性的暴行される十有が逃げ込んだ家主が根気強く「愛される事」を植え付けようとするが、自信がなく人間不信の十有には中々届かないのが何とも言えない。また幸か不幸か紳士的で出来すぎ花賀屋が独占欲の強い傷フェチ変態だったのが簡単に逃さない執着も伴っての溺愛に愛される喜びを得れる十有には良かったんですよね。

ずっと踏み躙られてきた十有が傷跡ごと全部愛されて良かった。救われて良かった。筈なんだけど、継父から堂地から自由になれたのに今度は花賀屋のコレクション…字面的には救われてないですね。本当の意味での救いもきっとこれじゃない。でも今の十有には何もない自由は不自由以外のなにものでもなくて、花賀屋の重たい愛に窒息しそうなくらい包み込まれている方がきっといい。それくらい十有も十有の世界も壊れてしまっていると思うから。明らかに暴行を受けた痕跡のある十有を通報もせず匿った始まりに、花賀屋の中にどんな邪な思いがあろうと別にいいかな。無償の愛とかなんとかあるけれど、愛なんて結局は種類や程度の差は差こそあれ見方を変えれば欲望にまみれてると思うんで。十有を癒そうとする花賀屋に嘘はなかった。歪な十有の形にぴったりの愛しかなかった。だから「今は」これが良かった、と心から思える。花賀屋もまたこれまで満たされないまま傷ついてきたのだろうけれど、村瀬のような懐の深い親友がいて良かった。独りきりで自己完結してきていたら今の温かみのある花賀屋は無かっただろうから。おかげさまで？花賀屋は言葉の上では十有を「コレクションにしたい」と言うけれど蝋人形のように飾っておきたい訳ではなく、支配して閉じ込めておきたい訳でもなく、愛を込めて手入れをしたい、磨き上げたい、見せびらかしたい、自慢したい、というコレクター魂（逃げようとさえしなければ…の限定付きのようですが）に溢れているので、今でさえキレイなカタチで在る十有が、これから花賀屋に愛されて磨かれて、いったいどうなってしまうのか…。楽しみすぎて十有の心配よりも花賀屋おじさんの気が気じゃない感の方が心配になるかも。本当は十有がすっかり癒されて自分の人生を考えた時、制限されることなく自由に路を選んで欲しいと思う。でも花賀屋はきっと用意周到に準備してどんな未来にも対応できるようにしておくんだろうな。幸せであって欲しい、とにかく20歳差の花賀屋には長生きして欲しいな。やっと幸せを実感したところで本編が終わってしまうので、想像も妄想も止まらないんですよ。作者さんのブログのSSが少し先を見せてくれるので、満足度が上がります。表紙の絵のとおり、健康的なお話ではないけれど、十有を見守りながら自分も癒されるお話でした。

十有くん可愛いですね。今後とも花賀屋さんによしよししてもらいたいです。全体的に好きですが、攻めの友人の十有くんへのチクチク攻撃は好きじゃないです。いいスパイスにはなっているんですが…。こういう人って、相手のためを思って言ってるつもりだけど実際自分が許せないから言ってるように思えてしまいます。

こんなに最高な本久しぶりに出会えました！ハッピーエンドでよかった！！是非みなさんにも読んでほしい一冊です！！

すごく良かったです。自分的にめっちゃツボでした。花賀屋さんは変態というより変人かな？あ、もちろん良い変人です(笑)ともくんを大切に大切にしてるところにとても萌えました。ともくんと花賀屋さん、お互いに合う人と巡りあえて良かったですね。お気に入りの作品になりました。

高評価なので、期待して読みましたがそこまではまりませんでした。トラウマもち、攻めが溺愛、紳士そうに見えて攻めがけっこう病んでいると好きなフレーズはたくさんあったはずなんですが残念です。