レビュー一覧

美しい絵と、丁寧な時代考証に基づいた壮大な物語でした。国をしっかり治めようとする二人のスルタンでさえ、ままならない後宮の陰謀と女性の強さ。アナスタシアの変貌ぶりには驚愕。人は権力を持ち、それを守るために、別人のようになってしまうのか。権力者として君臨したであろう彼女の人生が、とても孤独で哀しいものに感じます。テオの優しさと大きさに救われ、人の幸せとは、を感じさせられました。1チケットで、この読みごたえ！素晴らしい。オススメです。

ハレムで時のスルタンに翻弄されながら、逞しく、冷酷に生きていく女性の話です。この作者の名前て借りて損はありません。史実に基づいた豪華な衣装、人物の表情、テンポ良く読めるストーリー、全て秀逸です。

以前表紙が違う時に１巻を読んだので最初は２巻だけ購入。でも特典ページが気になったので改めて１巻を購入しました。１巻の内容は前と同じでしたし、特典の漫画は本編と全く関係ない和風の読み切りだったので、勝手に本編と関係ある話だと期待していた私は残念でした…。

史実に基づいてるとはいえ、主要キャラの多くがオリキャラという作品なのに、この結末でいいんでしょうか？？ アナスタシアはヒロインとしては決してやっちゃダメなことをテオに対してしますが、その報いを全く受けず最終的には史実通り権力を得るという結末。後悔も反省もなし。いくら史実は変えられないとは言っても、ヒロイン失格者が勝って終わりでは娯楽作品として成立しないと思います。読者はどこに感情移入すればいいんでしょう。テオが家族とともに無事って点だけが読者にとって救いかもしれませんが、それにしては嫁が完全に脇役キャラで、ハッピーエンドとは思いにくいんですよね…。結局どのキャラに感情移入して読んでもスッキリしません。絵は素晴らしいので、星ひとつ追加です。

時代背景、衣装、ストーリー、画力ともにどれをとっても素晴らしかったです！トルコ人っていかにも中東系の顔の人が多いけど、なかには西洋的な顔立ちのすこぶる美男美女もいて不思議に思っていたら、王家の子供の母親はほとんどが海賊に誘拐された西洋系の美女と知って妙に納得。ハーレムの女性が側近に下げ渡されることも多かったようなので、段々と西洋・東洋の血が混じった結果、ああいった美しい人達が出来上がったのですね。他の方も言ってますが、アナスタシアの変貌ぶりが凄い。調べてみたら、キョセムはムラト4世とイブラヒム、孫のメフメト４世の治世まで長きに渡って君臨し、オスマン帝国で最も強力な女性とされたものの、最後はメフメト４世の妻に権力争いで負けて失脚し、処刑されたそうです。巻末の「春雪の彼方に」は、板東いるかさんの初期の頃の漫画なのか？ありきたりでインパクトのない話で、ラストもなんだか尻切れとんぼな感じでした。

数年前に同じ作品名で一巻のみが出ていて購入済みだったので２巻から購入しました。特典ページが追加されているようですが内容は同じだと思われます。すでに買われている方は重複にご注意された方が良さそうです。（新装版は35ページくらい特典漫画付きらしい）内容はオスマン帝国時代の王やハーレムの女達、世継ぎ争いに裏切りなどなど、お決まりと言えばそうだが、ドロドロとした話だからこそ迫力あるこの作家の画風がピッタリでよりドラマチックに描かれている。

表紙より中身の方がずっとずっと素敵な絵です時代考証、人物考証かなり史実と近いようで作者さんの力量をふんだんに感じる作品でしたただ1巻と2巻のキョセムの人間性があまりにも急変していて1巻でのエピソードとテオの存在そのものが全く不要の作品に思えてしまうのが残念

とても書き込みが細かい絵柄で見ごたえがあります。もっとこの漫画家さんの話が読みたいなと思いました。

　最高です。流石に読み応えがありました。野暮な感想は書きません。私はお薦めします。

2巻まで借りました。すごく面白かったです。勧善懲悪ものではないので、すっきりしない所もありますが（あまりにもテオが可哀想。。）オスマントルコの知識も少し得られるし、読んで良かったです。もっと読まれてほしい作家さんと思いました。