レビュー一覧

すごく可哀想なヒロインです。働きすぎで7ヶ月で早産してしまうんですよ。労働基準監督署は無いのだろうか？なおさらスルタンだか何だか知らないけどヒーローに怒りが募ります。愛人にするとか馬鹿なことを言うし。でも最後に身体に聞くところは素敵でした。

二人を引き裂くために設定された掟（？）の内容が説明不足な気がしました。仕事の付き合いなら女性（ヴィオレッタ）と話や指示をしてもいいのに恋人だけ禁止とか、それだと恋人の定義はいったい何なのか、自分で恋人だと思っている相手？周囲にそう思われること？なんだか意味不明です。伝言やメモを渡すことさえ禁止なのか、でもヴィオレッタなどを通じて最低限の伝言はしている・・・詳しい説明（ディクタットが発動された）は禁止なのか、砂漠でなら説明していいのか、どこまで禁止なのか基準が全く分かりません。　ヒロイン視点では何の説明も無しに捨てられるわ、無視されるわ、仕事だと思ったら砂漠に置き去りにされて（殺されると思える）恐怖を味わうわ、酷い目に遭わされっぱなしで散々です。　アリムの行動にはそういう彼女の気持ちを思いやる様子が全然読み取れません。母親から言われるまで電話が禁止されていないことすら知らず、自分でディクタットの抜け穴を探そうと思いつきもしていませんでした。そのあとも結局ヒロインには電話していません。誠意とか必死さが無さすぎです。砂漠で再会した時も、いきなり無視したり連絡を絶ったことへの謝罪が見当たりません。（ディクタットのせいだから自分は悪くない？）　他の女性と結婚すると思わせる会話の進め方でヒロインを苦しめたのも感じ悪いです。　結婚式もヒロインに何も話さず準備していて、こういうドッキリはあまり好きではありません。　ヒロインの上司も酷かったです。独立させない（逃がさない）ための契約を結んでサービス残業させてこき使いまくって自分は楽をして、ギリギリまで産休を取らせなくて結局仕事中に破水し早産。自分（上司）の損にならないとわかったとたん独立を認め結婚を祝福するとか見事な手のひら返しでした。　・・・ヒロインの友人のソフィーの窃盗容疑がちゃんと晴れたのか説明は？　ディクタットは著者がヒロインを苦しめるために設定したとしか思えませんでした・・・等々、色々不満なお話でした。

憧れた人はホテルの経営者だけじゃなく砂漠の王子だった。そばにいながら声もかけてもらえない愛人なんてなれない。大昔からの決まりで王の決めた人を花嫁に迎える。極悪な条件の中、ヒロインとヒーローの選んだ道は。とってもいいお話でした。

終わりよければすべてよし、的なお話で、どうにも納得できませんでした。すべてが掟に縛られているという理由で、ヒーローの都合だけで動いているようにしか考えられない。ヒーローは、ヒロインと同じ場所にもいることはできない(掟に引っかかるから)と理由も告げずに彼女を追い出す、ここなら掟を破らないと砂漠に呼び出す・・・。ヒロインもヒーローが決めたことに従っているだけで、最後に結婚してくれれば、それでいいの？と聞きたくなりました。ヒーローの悩んでいる感じもあまり伝わってこず、ヒーローの気持ちの変化の理由もよくわかりませんでした。確かにHQ的には結婚はハッピーエンドだけれど、本当にハッピーエンドなのかと首をかしげたくなりました。そして同じ掟に縛られたヒーローの父と母の結婚生活の解決の仕方も納得できませんでした。