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ラスト、声出してしまいましたっ。有りうる展開だったのに、うっかり、二人の小さな幸せの世界にはまってました。作者の力量を、感じる作品。
戦後はこんな事いっぱいあったんだろうなと感じます。しみじみ読みました。後半が少しやっつけ感があるかな。
お兄さんの嫁を娶ることになった弟の物語。2人の距離感がとてももどかしく、切なく感じました。下巻も気になる展開です。
義一と徳馬の間で揺れ動く万火子の心。死に際に徳馬の名前を呟いたので、最終的に万火子は徳馬を愛していたということなんだろうけど、徳馬自身は万火子が自分を愛しているとは思ってないので、ほっこりできるラブストーリーでは全くなかった。愛ゆえに人を憎んだり、殺したり、少し重いお話。でも、戦争を扱う物語は、これで良いんだと思います。胸を締め付けられるような、何かお話から学べるような。
最後が・・・辛いな・・・。弟が実は強かった、という。兄のほうが本当は弱いという。嫁の気持ちがリアルでした。痛々しいほどの気持ちが織り込まれてる話だな、と思います。
ちょっと切ない、けれども少しずつ心が温まる、こんな作品です。下巻が楽しみです。
前半のほのぼのからは想像してなかった深い作品でした。戦争の傷は皆を鬼にしちゃうんですね。兄がとにかく可哀想、と思ったけど幸せになるように舵をきった弟は芯が強かった。元夫の兄と現夫の弟に挟まれた奥さんは色んな意味で女だなぁ、と思った。でも愛する人と幸せになれる人は別だよね。皆、心が弱くて狡くて人間らしくて、綺麗事じゃなくて良かったです。
続きが気になって2巻買いました。悲しい終わり
こういう事は実際にかなりあったらしいですね。個人ではなくて「家」と結婚する考え方だからこそ、兄が死んだら兄嫁を弟に…という発想が出て来るのだと思いますが、それでも一人ひとりは個人であって、それぞれの心も思いも持っているから、ハイそうですかと割り切れるものではありません。国家規模で理不尽がまかり通った時代だから、個人が飲み込まれるのが当然だとは思いたくないです。最終的に、ギリギリの所で「生」を選んだ優しい弟の強かさ、何もかも投げやりに、刹那的にただ生きて来た兄の諦念、何もかも飲み込んで日々の暮らしを紡いでいった妻の真実、それぞれに真っ直ぐで胸を打ちます。終盤の居酒屋の女将の言葉にあるように、人間は簡単に死ねない生き物で、それ故に時に手にあまるものを背負い込んでも生き続けてしまう存在なのでしょうか。最後の兄弟の再会は、正に「怨讐の彼岸」でした。訥々とした絵柄も、物語によく合っています。
ほんわかした絵とは異なる内容の重さです。でも、この絵と雰囲気でないと読めないかも知れません。戦争や時代に翻弄される兄弟と万火子さんが切なくて胸を締め付けられます。戦争は人を変えてしまうんだな、と感じました。戦場では人を殺す事が持て囃されていたのに、無事帰ってこれたと思ったら故郷には居場所がなくなっていた。国を守るために戦ったのに、人殺し扱い。そんな中、自分のいたであろう場所に戦争に行かなかった弟がのうのうとおさまっていたら。弟は弟で虫も殺せない性格なのに、兄の知らない所で戦場ではない場所で手を汚してしまう。せめて万火子さんと弟さんに子供ができていれば少しは救われた気分になりましたが、最後までだれも本当には幸せになれなかったのか…と鉛を飲んだ気分になりましたが、それほど作品にのめり込んでいたのだと思います。
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ラスト、声出してしまいましたっ。有りうる展開だったのに、うっかり、二人の小さな幸せの世界にはまってました。作者の力量を、感じる作品。