レビュー一覧

これは久々に出会ったヒット作！ヒロインとヒーローの心のすれ違いやもつれ方が私のドストライクでした（笑）ヒロインとヒーロー以外の人の描写が薄い感じでしたが、ヒロインへの誤解と不信から始まり、ハッピーエンドになるまでの心の描写が切ない！屈強な男性が女性にメロメロになるのは格別に爽快な気分です。これは買いの一冊です。

惜しい。画家だった亡父の個展から始まったり、美しいヒロインが男性にまじって山岳救助をする活動派だったり、設定に面白さがあります。けれども、行き違いを最後になるまで補正しないのは、リアリティがありません。あれだけ行き違っても仲直りできる人達なら、もっと手前で話し合えるはずですが、この2人は（特にヒーローですがヒロインも）強情になって優しく話せばいい所で爆発したり、冷たい態度をとったり離れていくばかりです。相手を理解して柔軟にお互いを合わせていかないと、事業だって上手くいかないでしょうに…。必然がない中でのすれ違いでは面白くありません。この作者の定番パターンである、"ヒーローが誤った認識から復讐しようとして、ヒロインの愛を失いそうになる"に安易に当てはめているように見えます。のどかで甘い南の島の休日が書かれたエピローグの雰囲気は好きです。

ヒロインの父とヒーローの妹の関係でヒロインの事を最悪に誤解して出会ってしまいますが、ヒーローとヒロイン共に求め合い、ヒーローは過去の女性達の事で愛を信じません。仕事中毒でとても傲慢なヒーローですが、心ではヒロインにメロメロです。