レビュー一覧

鬼物が好物です。設定は現代だけど、結界内の非現代的な鬼の小屋を行ったり来たり。タイトル通り、無愛想だけど優しい鬼でした。主人公は鬱系ネガティブ受かと思いきや、正義感溢れる行動力のある一途君。ストーリーが脱線することなくスッキリ締まりつつ掘り下げられていて、一気に読んでしまいました。エロは少なめ、でもちゃんとハッピーエンドですよ♪

こう言うお話は大好きです！もう少し長く読みたかった。鬼が優しくて、でももう山を守る力がない。消えゆく運命を淡々と受け入れ、粛々と己の使命に生きる。そんな清廉な所にも心洗われました。

穏やかな鬼でした。受けも素直で、軽やかに読めました。もう少しページ多く、内容が濃いものなら更に面白かったと思います。土着信仰など、昔の話は今につながる事が多いですよね。単なる昔話ではなく、今を生きる者への指南書のような気がします。たかがBLされどBL、こういう鬼や神様の事はジャンル関係なくたくさん読まれて欲しいです。

短めですが、胸が切なくなるような、温かくなるような素敵なお話でした。世の中きっとそんなキレイ事ばかりでは運ばない、でもそんなキレイ事を信じたくなる、そんなお話です。