レビュー一覧

「Mundane Hurt」=「ありふれた痛み」。全っ然ありふれてないです(笑)木原作品が「ありふれた痛み」なわけないじゃないですか(笑)紙書籍で持ってたのですが、電子派なので再購入。購入は実はすごく迷いました……ものすごく中途半端なところで終わってるからです。2017年夏現在、後日談は同人誌の方で続いています。本当に、救いようがない・感情移入できない・同情できない、木原先生お得意のゲス受ww木原先生の作品のレビューは、時々「フザケンナ！」とブチ切れてるものがあったりしますが、普通のBLが読みたければ、木原作品の購入は控えるべきじゃないでしょうかね。木原作品に耐性のない人にはオススメできない作品です。でも「木原先生の、あの読者へのどSっぷりが好き…！」って方は、どうぞこの作品で思いきり傷ついてきて下さい(笑)あとがきについて書かれてる方もみえますが、私も同意見です。ビーボーイノベルズさんは、電子版にはあとがきを掲載して下さらないので、そこは前々から改善して欲しいなと思ってました。特にこの作品のあとがきに書いてあった「クズはクズのまま」は名言なので、是非とも載せて欲しかったです(苦笑)

この方の作品はどんなに評価が悪くても購入しています。とにかく最後まで緊張感を持って読まなくてはならない作品ばかりで病みつきになります。今回も素晴らしいゲス受けが登場しました。少々ショックだったのがおそらく紙書籍で読まれた方があとがきで救われると感想を述べられていたのに電子書籍にあとがきがなかったことです。…救われん。

木原先生の作品は痛い人物が多いのですが、今回も痛くてとっても木原作品らしかったです。受けがクズで攻めはワンコでした。受けと攻めの学生時代の描き方は秀逸でした。受けが裕福で傲慢で若さならではの残酷さとか、身につまされるものがありました。受けはクズだけど人間臭くて読んでいるうちにだんだん愛しくなってきます。木原マジック？（笑）最底辺に堕ちた人間を愛する無償の愛＝執着、愛されてる自覚はあるのに、相手への愛には無自覚で失って初めて気付く愚かさ。終盤はラストへ向かって衝撃的なのですが、その後の2人を読者が想像する余韻を残したものになっています。私は主人公2人の関係は変化しながらも続いて幸せになって欲しいと願います。他の方のコメントであとがきで救われたのに無くて残念とありましたので、あとがき切望します。

クズ主人公をあれよあれよという間にどん底まで落としていくのは、木原さんの得意技（？）ですがこの作品も然り。木原作品を読んだことない方には、まずは他の作品からチャレンジすることをお勧めします。主人公の西崎は父親はいないものの、病院経営者の叔父をもち自分の通う私立高校の理事長との繋がりもあることから自堕落で勝手気ままな生活を送る高校生。10代半ばにして「この世の中は金とコネでどうにでもなる」と悟りきったクズです。そんな西崎が目をつけたのが、とにかく勉強しかしていない長野。面白半分でこの堅物な秀才にアプローチし自分に惚れさせたものの、長野は退屈で自分に執着するのがとにかくうざったい…ここで長野を魅力的に描かないところがまた木原さん。茶色いお弁当、公園の水道を美味しそうに飲む様子、何かとキスを迫ってくる、質素なアパートに飯マズで老けた母親…描写が巧すぎてこれは西崎と世界が違う、付き合っていけるわけないよなと思わされます。西崎が長野の父親についての秘密を仲間に暴露して二人の関係は終わりますが、それから始まるのが西崎の転落。叔父の事故死、母の自殺、その真相を知った兄は殺人を犯し、大学を中退、ホストにヒモ…もう落とし方に容赦ない　これぞ木原節！二人はその後弁護士と、彼が持っている資料を盗めとヤクザに脅されている社会の底辺という立場で再会するのですがエンディングがまた胸をえぐる…ああ、痛いなあ。長野がやたらと「何か困っていることはないか？」と聞いてくるのには気がついていたので、おそらく西崎の魂胆を全て知っているのだなあと思っていたのですが、予想以上のバッドエンドかつ最悪の読後感です（木原ファンとして褒め言葉です）。この後のストーリー（恋人同士になり二人でカフェを開く）を同人誌で書いておられるのですが電子化してくれないかなあ？　いつの日か報われた二人のその後が読みたいです。

痛いけど「灰の月」よりは全然優しい。愛を感じるから読むのも覚悟してたほど辛くなかったです。クズすぎる受けが逆に愛おしい。でも、予感はあるのに、最後の一筋の光も書かれてない。ので、続きが読みたすぎる！同人誌で続きがしばらく連載してたようですがもう入手困難？一刻も早くまとめて電子書籍希望！高くても買います。2人はどう考えても両思いだから甘々なエピソードも読みたいです。あと珍しく挿絵が雰囲気に合っててすごく良かったです。

満点にしていますがそれは作者さん崇拝者だからです笑笑本当にこの作者さん、底辺の人間描くのがうますぎるるんるん、ハッピーを求めてる方、買ってはいけません。この作者さん崇拝者でもこの話、メンタル落ちるわ免疫があっても終わり方にびっくりしますわたしは続きがあれば読みたい派です

顔が良いおクズちゃんが殴られ蹴られ薬打たれて外人チ○ポでガチレ○プされるとか欲張りセットでもう…本当にありがとうございます。顔が良いって言うか顔しか良くないんですけど。好きって言ったら最後のカードを切る様なもので相手の優位に立てなくなるから言えなかったって考え方がしょうもなく憐れなんですが、ちょっとわかる…。わかるのが嫌。自分が食う物も無いのに母親にリップクリーム買ったシーンで、お？救済ポイントか？ここ分岐点か？って思ったんですが、とくにそんな事は無くズブズブ堕ちていって安心しました。それにしても主人公の言動がいちいち勘に触るので、やっぱり木原さんは凄いなと再認識しました。おクズを産み慣れている。長野が寛容すぎる気がしましたが、惚れた弱みだとしたらもう呪いですね。最後は完全に山に埋められる姿を暖かく見守るスタンスで読んでいたので、奇跡的に生還した事、おこがましくも長野と会話している事に驚きました。長野が永遠に被害者なので救済が欲しいですね…。ツバメと泣きぼくろちゃんが気になります。

大好きな木原音瀬さんの作品なのでとても気になります！

物語は謎を含む方が面白い、って、友人が言っていたのを思い出しました。同じく、物語は、ハッピーエンドじゃない方が面白いのかな、と思いました。これ読んで。面白い、というのは、この後の2人がどうなるのか、いろいろ考えてしまう、ってこです。ハッピーエンドはすっきりしますけど、それきりなんですよね。それはそれでもちろん良いのですが。この物語はそういう良さではなくて、物語のその後を想像せざるを得ない、っていう、2人がこの後どうなるのか、それがわからない、謎が残る魅力ですね。あっけらかんと5はつけられないけれど、でも確実に心にのこる1冊です。続きが出て欲しいような、謎のままあって欲しいような。あと、ぎほうさんの絵が素敵なので、そこもオススメです。ぎほうさんの短髪きれいめ男子！が素敵なんです！^_^

本気でびっくりしました。最後まで鬱屈して救いの無い感じ…。ここまで可哀想なら最後に救いがあるかと思いながら読みましたが、まさかの終わり。文章力がすごくて物語に引き込まれた分、読み終わった後のテンションの落ち方が半端なかったです。評価を下げてしまいましたが、もし続編が出たら絶対に買ってしまうと思います。