レビュー一覧

苦痛を緩和してもらい、自宅で穏やかに最期を家族に看取ってもらう…、理想ですが、自宅に家族がいて、尚且つ介護をしてもらえるのが大前提の話です。実の両親の介護が物理的に不可能な私には、胸が痛くなる話ですし、仕事を休んでまで介護、嫁が介護で当たり前で話が進んでるのもイヤだし、独り暮らしの人でも施設や病院で穏やかな最期を迎える話があれば、と思います。

自宅での看取り経験者です。こんな先生に出会えていたらと思いました。自分の時はこうありたいと･･････

ストーリーにぴったりするタッチの絵が丁寧です。キャラクターも魅力的です。ストーリーがエピソードごとに完結しているので、さくっと読めます。

ええ話やーってなる漫画です。お医者さんが主人公で色々な患者と向き合っていき、命・人生をテーマにした漫画です！

オムニバス形式です。患者さんは最後にはみな亡くなります。でもハッピーエンドです。理想の亡くなり方ですねー。

人間の命の最期というものを考えさせられる作品です。主人公が面する状況は決して業務を淡々とこなすだけで済むという簡単な話ではなく、読者としてもし自分がこの立場だったら耐えられるかどうか、ついつい案じてしまいます。

心のこもったいい話でした。感動しました。

死に方って大切ですよね。奥さんのエピソードは悲しかったけど、良いお医者さんだなと思います。

2巻まで読んだ限りでは、身の回りの世話を出来る家族がいる人の話ばかりなので、私を含め参考にならない人も多いと思います。ですが、「終末期の患者と周囲の人のあり方」に焦点を当てた作品と捉えれば、それなりに有意義だと思いました。

私は青年にすらなれなかった弟を、震災の前年に末期癌で見送りました。極端に過ぎる経験だったかもしれませんが、その後の両親のダメージを考えると、病院で死なせるべきではなかったと。いまでもそればかり思います。きちんと看取ること、比喩や気休めではなく、どこか別の世界に飛び立とうとしている人をしっかりと送り出せること。これほど大切なことは無かったと日々痛感してしまうのです。誰であれ、産まれて来るのが一度きりなら、臨終も一度きり。唯一違うのが、お産の介助が生まれ来る当人に最大の利益を与えるのなら、臨終の看取りは周囲の人間に最大の利益を生み出し、命の力を分け与えるものだと、感覚として確信しています。各々が自分だけの臨終を医療の過剰介入から取り戻せるように、こんな先生がもっと日本中に居てくれたら…と、心より願います。