レビュー一覧

少年合唱団を舞台にした少年期のお話かと思ったら意外な設定で、最後まで一気に読んでしまいました。少年達のその後もとても気になります。早く続きが読みたい！

とっても好きです。少年達の仕事をこなす姿も“歌”の設定もどこか異質なのに、それを上手く世界観として認識出来るのは登場人物達がちゃんとそこに生きている人間だからのように感じました。少年特有の期間限定であるが故の不安定さや神聖さが綺麗でしたし、彼らのコンプレックスやトラウマや欲求は子供が抱えるにはあまりに悲しくて、だからこそ歌の持つ意味や切なさが大きく見えるのだと思います。少しずつ成長する彼らと、彼らに影響される大人達の話しの続きを早く読みたいです。…それはそうとセーラー服もソックスガーターも少年好きにはたまらなく、絵も綺麗な上に表情豊かで魅了的なので、視覚的にも大変美味しかったですありがとうございました。

少年合唱団の裏の顔は・・・美しく儚い少年達は哀しい生い立ちや暗殺・潜入などの任務で傷付いた心を歌うことで忘却・浄化させてゆく。年端もいかない子供たちに殺人や娼婦をさせること自体に嫌悪感があるため評価は３だけれど、読まされる作品。カルルとターゲットとの話が切なかった。おそらくどちらも本気、かなわぬだろうと思っていたのも両者。泣きながら歌い流しても、与えられた言葉だけはカルルの記憶に残っていたのが哀しい。

儚く美しい作品でした。歌の持つもう一つの意味も少年たちの不安定さや葛藤をより際立たせる設定でした。続編が楽しみです！

作者の少年愛がとても伝わってきました笑。少年期の可能性とアンバランス感があってこそのシリアスな作品だと思います。今後の展開が楽しみです！

作者サマのあとがきに、少年じゃなきゃダメなんです！と編集さんと話し合ったというエピソードがあり、確かに、この時期の淡い想い、容易く刷り込まれてしまう残酷さ。この後何人成人出来るのか。ヒリヒリした感じと透明感。クライムサスペンスであり、ヘッセの小説のようだ。

表向きは少年合唱団、しかしその裏では…。そのギャップが上手く描けていてその点は良かったのですが、3巻までは読んでいて普通に楽しめたのですが、完結巻にあたる第4巻でいきなり展開が変わっていて驚いたのと同時に、どうしてこうなった言うくらい画もストーリーも雑になっていました。終わり方も納得行かなかったのでその点がすごく残念です。

少年─の姿をした“子ども”の心を丁寧に描く。歌と殺人。大人と命。女性も少女も登場しないことで逆に、恋とか愛じゃなくて、人間の話が強く浮き立つ。

読んでいて続きが気になってすぐ全部読み終わっちゃいました。世界観や設定が独特で好きです。

最初に想像していたよりも重く暗めの話で驚きました。それはそれで面白かったので良かったです。