レビュー一覧

基本BLはファンタジーだと思ってるからたいがいの話は楽しめるけどこの薄っぺらいきれいごとな死ネタは受け付けませんでした。凪子をいい子っぽく描いてるけどいい子なら好きな男の優しさにつけこんで結婚を迫らないし看取らせて辛い思いさせないでしょ、ずっと好きだっから病気で余命宣告されたからは免罪符にならない、自己中で悲劇のヒロインぶった怖い女にしか思えなかった。

感動したし、いいお話しだったなぁ…と思う反面、やっぱり死にネタはズルいよなぁーと思いました。　これは好みの問題だと思いますが、凪子ちゃんには、元気なままで２人の間に立ちはだかって、悩んで、苦しんで、納得して諦めて、吹っ切れてもらいたかったなぁーと。　せっかく感じが良さそうな女性が登場して、なかなか現実的なBLだなぁーと思っていたら、病気で死んじゃう！って……。　そりゃあ死なせちゃえば、ストーリーは簡単に転がせるよねー！なんて、意地悪なみかたをしてしまいました。

両片思いの二人と、仲の良い女友達の話。三人それぞれの視点の話があって入り込みやすいです。残酷なストーリーではあるけど、これもありだなって思います。ハッピーエンドが救いですね。ただ、期待が大きかっただけに残念に思う部分もあって☆マイナス。説明的なモノローグが多すぎ！絵のほうが補助的役割してます。もっともっと読者の読解力と想像力を信じて！と言いたいです。

数年前にPIXIVにて凪子の話・前後編を読んでいたので迷うことなくレンタル。1冊まるっと表題作で、あらすじ分かっていたのにも関わらず久々に心がぎゅーっとなり泣きました。R18無し、ストーリー重視のお話です。『凪子の話』の後に『幼なじみ・前編、後編』として、浩平と和也それぞれの視点で今までとその後が描かれています。…『幼なじみ』は書き下ろしなんですね。これは買わずにはいられない！そして奥付けの後におまけがあるので忘れずに。ストーリーを重視される方にはとにかく読んで欲しい1冊。私、『凪子の話』の続きが読めてこの上なく幸せです。電子書籍化してくださってありがとうございました。

自分の死までも利用して、結婚を迫り死んでからの手紙で懺悔で悪者になるのを回避。たぶんそういうのを意図してた訳ではないんだろうけど。悪気なしでそういう事が出来るのが女の怖さなんだなぁと痛感した。

ストーリー自体は悪くはないのですが、純粋にＢＬ作品なのかと言われたら正直なところ「？」です。男同士の恋愛がメインの内容ではないため、いわゆるガチなＢＬが読みたい方や、登場人物に女性が深く絡むのが地雷な方にはおすすめできないですね。

BLに出てくる女の子は決して嫌いじゃないのですが、余命いくばくも無いのがわかった時にそれを理由に結婚を迫るのは男女問わず自分のことしか考えていないように思えて共感出来なかった。また2人が両想いだと知りながら入籍を決行するのは、いい子という設定に反してまさに女々しくいさぎよくない嫌いなタイプの人である。また浩平と和也双方の気持ちを知っていたのに凪子が意図的に隠した事が手紙で判明して、浩平も和也もなぜか凪子に罪悪感を感じる事はあっても彼女のズルさを恨めしく思ったり、憤ったりする事が全く無いのに違和感を感じてしまう。きれいな切ない話にしたいのなら、入籍3日前に凪子が涙ながらに2人のキューピッドになってあげたらよかったのに。そのほうが凪子は浩平や和也のみならず全読者から愛おしく思われるヒロインになれたかとおもってしまう。そしたらBLだけどまさに凪子が超いい役回りで影の主役でしょう。この話だと凪子は死ぬまでの間、心底の幸せは得られなかったはずで悲しい。今後も事あるごとに浩平と和也の間には否応なしに凪子の存在が見え隠れする事が予想されるが、正直浩平に凪子に対してプラスの思い入れを持たすのには無理があると思う。

なんだろう、凪子が邪魔だと思ってしまう私は心が汚いのだろうか。お互いに傷つけあってやっとくっついたのに凪子が二人の中に居続けるのはすごく切ない。それが綺麗だという人もいるのかもしれないけど。死んじゃうから結婚するのは誰も報われないなぁ。と。

凪子がいい子だと思えない私は心が汚れているのでしょう…凪子に共感できるかどうかがこの作品の評価の分かれ目ですね。自分の命が長く無い事がわかり、片思いの相手に結婚を迫り、その相手が幼馴染の男の子を好きで実は両思いという事に凪子は気付きながらも結婚に踏み切る。最愛の相手に自分の最期を見届けさせる。その数年後自分の罪を軽くしてほしいからうまくやってくれと手紙を残す。そして凪子はずっと2人の心に大事な人として残っていく…なんじゃそりゃー。これはやはり少女漫画。この人気者2人の特別な女の子に凪子がなるのも？だし、凪子がいい人で最後まで書かれるのは都合がいい気がします。凪子が自分を置いといて2人の仲を取り持って死んでいけば2人の特別な人に凪子がなるのは納得できる。その2人の思いを知りながら楽しそうに季節の行事などで新婚生活を楽しんでいた凪子はかなりふてぶてしい女だと思う。でも！面白くなかったわけではないのです。ただもやもやするのです。私は幼馴染2人の話が読みたかったわー。

ただただ、泣きました。苦しくて、悲しくて、切なくて、胸が締め付けられて、我慢しきれず泣きました。ぜひとも、たくさんの方に読んでいただきたい作品だなと思い、はじめてレビューを書くほどに、胸を打たれました。