レビュー一覧

ゴツゴツした絵とストーリが織り出す雰囲気がなんともいえません。普通のＢＬ好きには逆にお勧めできないかも。濡れ場もほとんどないし、感情を吐き出すセリフもないのに3人の切なさに浸ってしまいます。前作も好きでしたが、短編集のもの足りなさがあったのに、今回は長編。もういうことありません。桃山さまさまです。この3人の後の話も書いてほしい!!!

地元近くのあんなところでBLの花が咲くわけはなかろう、と思いつつもサンプルにつられて“つい”借りてしまいました。痩せた土地に飾り気が無くとも美しい花を咲かせてくれた作者に愛と感謝を。3人3様。それぞれが相手に向ける愛や恋や忠義のような想いの矢印が、なかなか交わることなくぐるぐる回っているような様子が何とも切なくなります。多くを説明する作風ではありません。ゆえに、ラストは多少ヤキモキするかも知れませんが、私は個人的に静かなハッピーエンドだと感じました。硬派な絵柄と雰囲気を第三の目で読んで「ワタシ、イケソウカモ」とゴクリと喉を鳴らした方が居たら、ゼヒ読んで頂きたいです。

大変シリアス路線です。絵もそれにあっている。ラストに異議のある方もいらっしゃるようですが、私は良いラストだと思いました。作者さんは九州出身なんですかね？方言萌えの人は特におすすめ。

きっとラストはハッピーエンドなんだと思いました。根津が今度こそ城戸も守り、次の逗留先から譲に近況を知らせる手紙を届けたのだと。男気のある男達二人と、芯は強い譲の三人の素敵な話です。

絵も綺麗でストーリーも好きです。ただ、最後が曖昧？読み終わったあとにモヤモヤ感が残ったので★４つにしました。想像力豊かな人はきっと楽しめます。私は白黒はっきりして欲しい人なのでモヤモヤしちゃいました。全体のストーリーは映画を観てるような感じで素敵です。

余韻が心地よく、すごく好きなお話でした。読み返しては様々な結末を夢想して、３人それそれが描く幸福のかたちをなぞりたくなりました。

不思議な魅力溢れる作品です。結局はっきりした答えはないのでしょうけど、それがないと思えるところに面白さがあるのだと思います。私としてはハッピーエンドに一票。譲→根津は色恋の矢印でいいと思いますけど(それがいまいち納得できない部分でもある。)、そのほかの矢印は複雑でいろんな解釈が出来て切ないです。いずれにしても最後の手紙は今度こそ城戸を守った根津からのもの。で脳内補完してます。

大好きな作家さんです。表紙とタイトルをみてかなりハードルが上がってたのですが、軽く超えてきた感じです。シビれました！ヤクザやマフィアものは好きでよく読むのですが、これ今まで読んだ中で１番好きでした。まず全てのキャラクターが素晴らしい。方言がたまらない魅力になってます。「男」なんですよね。設定もストーリーも完璧。ガッチリはまってます。暴力的な描写はそれほどないのでヤクザものが苦手な人にもおすすめできる作品です。

評価が良かったので読んでみたのですが、期待が高すぎたのかなんとも肩透かしでした。いかつい絵に方言に渋い雰囲気、読み手によって解釈の異なるエンディング。登場人物は皆真摯でいい男です。好みな設定盛り沢山なのにいまひとつ盛り上がれませんでした。彼らの喋るセリフのどこか借りてきたような感覚が否めず、譲の芯があるようで結局ほとんど自分で決断せず流されている感じがどうも腑に落ちません。ぶっちゃけこんな映画か小説、どっかで見たことあるな…と言う二番煎じ感。読み終わった時点での正直な感想は「タイトル負け…」です。

続きありますよね！あって欲しい。小骨が喉に刺さってますぅ。