レビュー一覧

幻想的な表紙と孤高の天才科学者という設定に惹かれて、ファンタジーかと思って読んだら、「死んだはずの人間になり替わって生きることの難しさを思い知る」という、すごく現実的な展開のお話でした。

近未来ＳＦ等での脳移植やアンドロイドへの移植の成り代わり、魂モノの輪廻転生なんかではなく現在の生化学テクノロジーからのクローン！しかも輸血などにより記憶媒体をもクローン人間は持ってるって凄い設定でした。受けの「自分だけは死んだ康太郎を同一視してはダメなのだ」に全て含まれていると思いました。またクローン康太郎を好きになり、生きている者として成長し変わっていきながら愛し合える幸せを存分に惚気られたお話です。

ここで終わりかー、、と思ったので残念な気持ちを星で表しました。この先が深い葛藤やら色々あるのに。入り口チラつかせて終わった気分です。

天才科学者の彼が作ったクローンが受けといろいろな葛藤に戦いながら新たな一歩を踏み出していきます。近未来な設定で面白かったです。