レビュー一覧

辛い境遇の中で出会った３人が、それぞれを慈しみ、想い合い、家族になります。相手を想うかゆえに葛藤し、より強い絆で結ばれて行くストーリーにホロリとしました。

久々に涙がボロボロ出て来ました。最初の様子からみて想像してたのとは攻めが逆でしたがf^_^;”このお話はエロ要素はいらないんじゃ…と思うくらい素敵なお話でした。

主人公の家が貧しくて売られて栄養失調の清二は猫を助けたために大怪我をしてしまいそのまま放置されそうに。そこを猫の飼い主元華族の小説家秋月是清が家に連れ帰って手当をしてくれます。主人公の境遇も後で小説家の是清の生い立ちもとても厳しいものでしたが、二人が猫を縁に出会い是清の甥伊織を子育てして一緒に暮らしていくうちに絆を育んでいきます。幸せに暮らしていると周りの悪意ある大人の思惑で、色々な目に会いそうになりますが是清とお兄さんが活躍して守ります。本当に丁寧に心情や背景家族のことが描かれていて、清二の昔のことを思うと涙が出ました。清二も大きくなって色んな事ができるようになり是清を支えるだけでなく立派な自立した大人になったなと思いました。

清二良い子だなー。伊織は可愛いなー。是清は不器用だなー。と延々脂下がりながら読みました。清二も是清も壮絶な生い立ちなので、自分の気持ちの表現の仕方が下手くそなんですけど、人の本質を見抜いてしまう２人が寄り添うのはとても自然です。大正時代の雰囲気も出ていて、時代背景なんかを紐解いてみたくなります。前半ジタバタするのは清二なのですが、後半は是清の足掻く姿が堪らなく萌えました。伊織はどこを切っても可愛いしか出てこない金太郎飴みたいな子です。しかし、成長したら一番の大物になるのではと期待してしまいます。子育てに便乗してイチャイチャする２人に萌えます。渋茶をお供にどうぞ。

人買いや華族の御家騒動、大切な人を守りたい、色んな重いものを抱え、つつみ込み1つの家族として成長して行くのをそれぞれに寄添って丁寧に描かれていてほのぼのしました。

切ないけど、とてもよかったです。最後は明るく終わってくれるのも安心ポイントですね。主人公達の心情を伝えるのに雨が効果的に使われていたり、猫さんがとても頼りになったり。読めてよかったなと思う一冊です。

ほのぼのとしたお話かと思ったらなかなか重かったです。目を覆いたくなるような不憫な子が受けじゃなく攻めだというのも個人的には新鮮でした。先生も表情の作り方すら忘れてしまう醜悪な人間に囲まれて色んなことを拗らせてしまった大人で、そんな中にあって、猫と伊織の存在は癒しでした。本当に相手のことを想うということを身をもって知った先生の衝撃、雨の描写、すごく切なくて痛々しい中の温かさに感極まりました。ちびっこの時の清二も成長してからの清二もワンコっぷりがすごく良いし、無器用すぎる先生も微笑ましかったです。

伊織が可愛くて、清二もいい子で、是清は不器用だけど、すごく二人を大事にしていて、すごく良かった。伊織の成長していく所も読みたくなった。

しみじみと時代の雰囲気が伝わってきて、つい引き込まれました。伊織君と再会するのをぜひ続編でみたいです

面白かったです。大正時代な感じのお話大好きです。表紙絵を見てうん？どっちが先生？とおもいながら読み進めました。ちびっ子も可愛くて読み応えありました。