レビュー一覧

いろいろと消化不良の部分やラストの辺りの駆け足ぶりなど「もうちょっとかなー」というところはあるのですが、佳作だと思います。

梅畑の描写や周りの人々。始めは恋愛話に入っていったことに違和感があったくらいだったけど、恋愛話に着地しましたねー。真知の両親が変わらなかったことも自然なことに感じ、兄との歩み寄りや学生生活が真知の中での大きな変化になっていったのが良かった。そういえば、、八重さんが真知を連れ帰った気持ちが語られるかと思ったがそれはなく、久間が「ばあちゃんがいるうちは」と語ったことに、先に死を見据えた言葉でドライでドキリとした。

BL小説枠ですが、寂しい愛されたい青年の再成長小説をBLにして終えた感じが残りました。梅干し作りの大変な農作業や近隣の人たちとのふれあい、梅畑一面の花が咲く風景が描かれずとも見に行きたい気持ちになりました。そんなストーリーが良かったので好評価でお勧めします。

ピュアな作品だなぁと思いました。真知の生い立ち。久間の過去。色々ありますが…