この小説のコンセプトとかは中々なもんでした。

王道です。他の方がレビューで書かれているように、王子が何故人を信じなくなったか表現されていると良かったかな。48時間3チケはお得だけど無期限にはしないかな。

悪くはないんだけど…好きになるタイミングが主人公、攻めともに分かりませんでした。攻めが人を信用できなくなる事件も内容が書かれてなくて、浅い感じがしました。設定やキャラクター、文体は良さげだっただけに惜しいです…。

全く目新しさはない王道のアラブ物ですが、主人公がしっかりしていて大人なのが良いですね。結局、攻を裏切った相手がどんな人間で、どのように裏切ったのかわからないままなのが引っ掛かりますが、ハピエンで安心して読めるお話。

攻めの一方的な一目惚れから始まった、王道のアラブものでした。両思いになってからの甘々な様子が二部の短編で読めて良かったけど、攻めとザバヤ（親友設定恋人か？！）との間に何があったのか、そこは触れられずに終了だったので少しモヤモヤが残りました。

イヤダイヤダと思いながら、ほだされていく過程が薄かったように感じました。殿下の心情もわかりづらかったです。ただ真紀の心の強さには好感が持てたので星３つで。

受けの筋の通った忠誠心が見物でした。他の方々が書かれているように、攻めの人間性を変えるまでの裏切りとやらが曖昧なのが残念でした。前半ではそこが謎めいて、重要なポイントだったと思うのですが…。

全体の流れとしては王道。他のレビューにもありましたが、攻めが人間不信になった理由が分からず終い。あと、王子にしては自由過ぎる行動も少し気になった。公衆の面前で告白出来るのかなあ？

面白かったんですが…攻めのトラウマになった出来事の具体性がなかったせいで、イマイチ説得力に欠けたかなと思います。ページ数の関係もあるのかなとは思いますが、話の軸になってる部分ですから、そこは踏み込んで欲しかったです。受けの性格やストーリーの流れはとても良かったと思います。