レビュー一覧

ちょっとせつないかな。離婚協議中のヒーロー。妻を愛している、愛していたと言うのは作中ずっと出てます。ありがちな『愛ではなかった、ただ欲望だった』と言うのはなく、本当に愛していたから結婚して裏切られて傷ついてるヒーロー。最初は魅力的だとは思いながらも好意を持っていたわけじゃないヒロイン。それでも彼の子を妊娠して彼に惹かれていく中で離婚協議中の妻への愛を意識しないではいられない女心。せつないです。

この作品はヒーローとヒロインのどちらに肩入れするかで、評価がわかれそうです。私はヒーロー派なので、ヒロインが今ひとつ。珍しくアラフォーのヒロインなので、大人の恋愛かと思いきや、面倒くさい女でした。うまくいく恋愛も結婚もないと結婚自体に否定的なのに、子供のためはイヤだけど、「愛している」って言ってくれたら結婚するのに、って何？ヒロインも自分の気持ちを伝えないのに、相手にばかり求めるのはどうなの？自分からヒーローを締め出しておいて、いなくなると不満を言うし。知的で年を重ねている分主張が容赦なくきついくせに一貫性がなく、ブレすぎです。お金持ちで誠実で、こんなに低姿勢で献身的に尽くしてくれるヒーローはめったにいないですよ。