レビュー一覧

内容はあらすじの最後の部分以外は、そのまんまです。ただし、幸せはある日突然、崩れ去ったりしません。ヒーローもヒロインも、起こった事実のとおりに動いているだけで、どのようなキャラなのか、まったく分かりません、というか、分かるような描かれ方をされていません。ヒーローとヒロインの絵が、ストーリーを語っているだけといった感じかな。おまけに、19世紀末のイギリスで ｢電車｣、ヒーローはヒロインを ｢ミズ｣ と呼んでいるし。イギリスの鉄道が電化されたのは20世紀になってからですし、｢ミズ｣ も20世紀の男女平等思想から生まれた敬称ですね。思いっきり ｢粗製｣ な作品です。読み捨てとしても、かなり酷いなあ。

このストーリーを描くとき、作家さんは当時のイギリスの経済や文化歴史をよく勉強してから書くべきでしたね。電車は流石に19世紀の初頭にはありません。あったとしても、蒸気機関車でしょ。絵でバランスがおかしいところがいくつもあった。

えっ！？お姫様抱っこしてたと思ったら空中浮揚！？ヒロインの体が浮いている〜！それに引っかかってお話に集中できませんでした。

話はたんたんと進みます。優しい兄弟、優しい奥さま。もう少し何かあってもいいよね。ライバルはどうしたの？一瞬しか出てこないじゃない！幸せになって素敵なお話だけど、物足りない！！

ヒロインは幼い弟や妹を一人で養っていて働き者です。無理がたたって倒れたところをヒーローに助けられて、そのままヒーローの農場で働く事になりました。ヒーローとヒロインは惹かれていきますがヒーローは結婚で失敗した過去から恋愛に踏み切れません。ヒーローはヒロインを避けてばかりでラブストーリーとしては盛り上がりに欠けるかもでした。

ヒロインの若さが気になって…。時代が違うと思っても嫌悪感。

家族想いのコニーを助けたルークは何て良い人！ルークのお母さんも良い人だから仕事をもらってコニー姉弟達も生きていけたし、お互い信頼したのよね！まあこんな感じでお姑さんに気に入られたら結婚生活は楽だよね！ルークはコニーに意識してばかりで(笑)ハッピーエンドは見えていた！

色々突っ込み処がある作品でしたがまあ普通に読めたかな。健気なヒロインと心に傷を持つヒーローの話ですが盛り上がりには欠けたような気がします。