レビュー一覧

シンプルでありながら、はっとするような美人イラストが得意の作者 江口寿史であるが、ストーリー付きの漫画を描いていた頃は、こんなにも気楽でつまらないギャグ漫画を描いていたんだ。一読読み捨て というレベルの作品である。

懐かしい！最近は美しい女性イラスト画を描くことで再び注目を浴びている江口さんですが、やっぱり絵が上手いなぁ。こちらのストーリーもニヤリとしてしまいます。

悩める天才漫画家・江口寿司の苦悩等が自虐的な意味合いや思いを込めて爆発している作品群ですね。冒頭のつげ義春「ゲンセンカン主人」のパロディだけでも笑わせてくれます。今の若い世代にはギャグ等に古さを感じて笑えないし楽しめないかもしれませんが「すすめパイレーツ」や「ストップひばりくん」リアルタイムで読み段々と作者の絵が洗練され「江口寿司のえがく女の子は可愛い。」と評されてきた時代を知る世代にとっては充分に楽しめる作品群ではあります。江口作品が時代や世代を越えて評価されてほしいと思うのは当時を知る世代の我が儘ということになるのでしょうか。とにかく一読おすすめいたします。あしからず。

内容には触れるなよと前書きにある通りです。ボツ、お蔵入りを引き出して来ているしつまらないのは仕方ない。普段は古い新しい関係なくいつ描かれたものでも遅れを感じさせない漫画好きなんですが、こちらはなんだか古臭くて時代の流れを感じてしまうタイプの漫画でした。だからしょうがないけど見ていてしんどいでした。作者の一本調子がファンには良いのかもしれませんが私には合いませんでした。