レビュー一覧

おもしろかったです。復讐というありがちでわかりそうなストーリーですがなかなか最後までひっぱられ読みました。

経営する会社に大打撃を与えた、ヒロインを懲らしめるために、計画を練っていたヒーロー。事故で記憶を失くしたまま彼と再会したヒロイン。冷めた視線で見つめる彼が、記憶を取り戻そうとする彼女と過ごすうちに、『これが本来の姿？』『いや幻だ！』と、葛藤する様（さま）に、憂いのある表情が被ってまた悩ましい。小越なつえ先生が描くヒーローが大好きなので、今回も迷わず無期限にした。原作をどのようにアレンジしてあるか？を、いつも楽しみにしている。どちらかと言うと、ヒーローの『想い』が強いように思う。自分の想いをひた隠す彼の『演技』が佳境にさしかかる中、思わず吐き出した彼女への想い…いくら冷めた視線を投げかけても、思い切ることができなかった感情を、しっかり読みとることができる。他の方のレビューにもあるように、まるでサスペンスドラマを見ているようだった。

もともと復讐物は好きじゃないけど、小越さんなので購入。やはり好きじゃなかった(笑)自分が厳しい状況に置かれて誰かを憎みたくなる気持ちはとてもわかりますが、復讐の爪を必死で研ぐくらいなら、その半分の力でいいから「本当に憎むだけの理由があるのか」を調べなさいよ、と。

小越さんが手がけたハーレクインのコミック化ですが、いつものギャグ要素はほとんどなく(0とは言いませんが)、あとがきのおまけもなく、シリアスです。が、それでもしっかりした話を描かれるのは、原作の良さもさる事ながら、ギャグに頼らずともしっかり読ませる、小越さんの実力のなせる技だと思います。

先生の絵が好きなんですが、今回も素敵でハンサムな男性でとてもよかったです。復讐でありながら、記憶喪失というサスペンスの要素もあり、謎が明かされていく過程があきませんでした。ハードなＨシーンはありませんが、ハーレらしい程よいベッドシーンもありました。何回も読みたくなる作品でした。

復讐からは何も生まれないという事を受け入れていく主人公が人間味があって良かったです。

読めば読むほど惹き込まれ、なんといってもヒーローの美しい涙。文句ナシの五つ星です。

とても読み応えのあるお話でした。ヒロインが記憶喪失のハーレクインはよくあるし、大体面白いものが多いのですが、中でもトップクラスに良く練られているストーリーだと思います。記憶が戻らないヒロインのクローゼットには、なぜか派手でセクシーな衣装ばかりで、それに戸惑うヒロインが可愛らしく描かれていました。ヒーローは、何を考えているのか全然読めなくて、ヒロインの不安になる気持ちと同調できました。映画みたいな、ちょっとミステリー風な展開も良かったです。表紙のイラストも、雰囲気があって好みです。

サスペンスドラマみたいで面白かったです！！原作も読んでみたいな、と思いました^_^

けっこう複雑な復讐でした。理由も。絵もきれいだし買ったよかったです。