ワクワク、ドキドキとしながらもヒロインのひたむきさと先行きが楽しみで、気が付けば一気に読破していました(^◇^;) 貴族階級の娘でありながら、父親が放蕩と賭けに入れ込み、財産の全てを失い、父親の借金の為に転居を繰り返し、働くこともままならず、身分なき女性よりも生活に苦しみ、父親の蒸発によっていよいよ食べることすらも出来なくなると憂いていたヒロインの前に、借用書転売の行いによって従弟を傷付けられ友人の弟が亡くなったことに憤怒し、ヒロインの父親に復習しようと現れたヒーロー。愛人になるとかならないとか、借金の借用書転売がもたらしたアレコレだとかヒロインを助けようとする少年スリだとか、元娼婦だった女性とヒーローの名付け親の関係だとかがいろいろあって、飽きずに前にサクサクと進みます。父親との接点と思いつつも、ヒロインに対してどこか優しかったりするヒーローに徐々に惹かれてゆくヒロインと、出会ってすぐに欲望を覚え、詐欺師の娘だと決めつけるものの、紆余曲折するうちにヒロインに惹かれてゆくヒーロー。伯爵らしくないヒーローの様々な場面と伯爵然としたそっけなさに時代設定や何かが違う気がするけれど、先行きが楽しみになる、読み応えの有るお話だと思います(*^_^*) 二人のその後を、ヒロインの親族や社交界がどう受け止めたのか？が描いていないのがちょっと残念ですが、ラストの手紙が思わず胸キュンの終わり方だったのが良かったです(^○^)

ヒロインが良いです。とても不幸で、身内に恵まれず、頑張って生きてて、何度も打ちのめされて、ヒーローが大好きでけなげで、美人。配分が違うと頑固なじゃじゃ馬〜ヒーロー待ちの世間知らずお姫様まで色々できますが、バランスよくたおやかな女性が出来上がった感じでわたしは好きです。ヒーローもよかったです。顔を赤らめるヒーローも良いです。脇も充実してました。残念なところはこの作家さんってたまに色々ちりばめすぎってなってしまって最後に回収でききれなかったり、もうっちょっと掘り下げてほしかったりするんですが、そんな感じでした。ヒロインの身内をギャフン(笑)と言わせて欲しかった。

ヒロインがステキで強く生きていて、ヒーローもステキですし、話としてはとても面白かったです。ただ、愛人としてデビュー（？）してしまったのに、ヒーロー→父からのお金で持参金が出来たら、めでたしめでたしになる？と、ヒストルカルとしての最後の落とし所が正直良く分からなかったので、星4つです。

おもしろくて一気に読んでしまいました。誠実なヒーロー、ヒロインで読んでいて気持ちがよかったです。サスペンス的な要素、シンデレラストーリー的な要素が盛り込まれていて楽しい。彼女の実の名前がわかり、出自が判明して少しは名誉が回復するのかなと思ったら、それはあまり関係がなかった様子。議員をやっている伯爵の姪にあたるのだからそんなにはずかしくない身分なのでは？とか思ったのですがよくわからない。お父さんもよい人生を送ってくれたらよかったけどね。