レビュー一覧

最近宮緒さんらしくない作品もありましたがこれはもう大満足です！徹底的に攻めの犬っぷりが惜しげもなく書かれてて、宮緒さんに求めていた作品はまさしくこれです。しかもイラストがあまりに美して攻めのスーツ姿が眼福です。そんな攻めが犬だなんてさらに滾ります。ドＭで受けになじられるとびくんびくんして喜びます。美しい受けとその魅力に取り憑かれた攻めのお話です。受けは男娼ですがそんなにひどい目に遭わないので安心して読めます。

作者お得意の言葉が通じない執着イカレ犬攻め×妓楼に売られた浮世離れのお姫様受けです。シリアスと思いきや、下僕扱いされて悶え喜ぶ攻めとかちょくちょくギャグが挟まれてるので、愛犬志願とかお好きな方ははまるのでは。木片使った疑似出産プレイとかややこを孕む～とか当然のように受けが女扱いされているので苦手な方は注意。受けは攻め以外のキャラからも天女だの美しいだの賛美されまくるので終盤は少し胸焼けしました。個人的に攻めの側近の浅見と薺のその後の方が気になります。スピンオフ出ないかな。

宮緒作品といえば犬ですが、今回も安定の犬でした。幼馴染みがワンコになるのではなく、犬神系の押し掛けワンコ攻めです。ただ、受けの馨様がとても頑ななので、忠犬なんだけど狂犬っぷりがさらに際立つ感じ。やってることは、たいしたことじゃないのですがwところで、脇役が妙に変人ばかりなのも宮緒さんの特徴の一つですが、今回脇役の、一見常識人な浅見さんが一番ヤバい人かもしれないと思う次第です。笠井さんのイラストもしみじみと堪能致しました。

忠犬ならぬ狂犬です。初恋が長年の間にかなり拗れて、いろんな方向に感情が振り切れた攻めが、受けに狂気のこもった深い愛情を熱烈にねっとりと注ぎ込む感じです。最後までいい流れで、このお話は完結していますが、ちょこちょこいい味を出してくれている、受けに懐いている男の子(薺)が居ます。大人になった薺のスピンオフもぜひ読んでみたいです！ねっとり執着系ラブが好きな方にオススメです！

ん？読んでいると既視感が。これは渇仰の時代物？宮緒先生の本領発揮といったヤンデレですね。躊躇なく、突き抜けた病み方がいっそ清々しい。。。(^^;; 金も力も優れた容姿も持ち合わせた攻めが、受けの犬を切望し、ひたすら突っ走る。攻めの重く暑苦しい思いを煩わしく思いつつ、その思いに拘束されることに快感を覚える受け。Mと激Mが相手に拘束されたいがために相手を攻め、病みが深くなっていく、宮緒先生の王道パターン。渇仰よりは読みやすいかも。

攻めが恥ずかしげもなくお姫様と呼び、受けが怖がっていやいやするのに 大丈夫、先っぽだけ 先っぽだけだからとエロ親父が言いそうなことを口にしてます。そんなとこが…良かった(笑)！眉目秀麗さんだからゆるされますけどね。変態犬ヤロウです！

宮緒さんらしい作品。ワンコ攻めというよりも狂犬攻め　ハイスペックな攻めが狂信的に受けのことを愛してしまっています。宮緒さんの作品をいくつか読んでいる方だったらこんな攻めの執着ぶりも安心して読めますが、その一方でちょっと新鮮さに欠ける部分もあるかな？特にこれは他作品『渇仰』『渇命』の明治時代バージョンといった感じを受けました。さて受けの馨を「俺のお姫様」と呼び病的な愛情を捧げる千尋ですが、その強い愛情ゆえにシリアスなのかギャグなのか？と言ったシーンがあちこちにあります。「すけこまし」「絶倫」と罵られてはグハア～と喜び、「先っぽだけ」とどこかのオヤジみたいな事を言い、「お前が嫌いだ」と言われると悶えて歓喜、媚薬を塗って挿入した木片をひり出させては「俺の子を産んでくれた」と大感激！勿論、宮緒さんも狙って書かれているでしょうが、その危ない変態さんぶりが笑えました。それにしても笠井あゆみさんのイラストは眼福…（表紙は特に美しすぎます）イラスト付きだったので「こんなに美丈夫の千尋が、夜な夜なド変態な言葉を口にしているとは！」と、そのギャップをより楽しむことが出来ました。

イラストが美しいです！凛として美しい受けに攻めがメロメロです。攻めの受けに対してのみ発動されるドM、執着愛が半端ないです！スパダリ風でかつ、非情さも持ち合わせているので、そのギャップも良かった！

何回爆笑したことか。この面白さは特殊です。

作家買いで大満足です。狂犬で忠犬、賢いのにネジが外れてる千尋は下僕の中の下僕なんでしょうけど、飼い主の心労も察せられます。シリアスであり、ユーモラスでもある見事なバランスと、美しいイラストに、千尋の秘書と禿のキャラも魅力的です。秘書×禿のスピンオフも読んでみたいところですが、こちらの場合は激甘とツンデレになりそう。