レビュー一覧

むかし、この舞台になってる六堂さんの近くで住んでました。六堂さんはお盆が近くなると鐘と読経の声がして、ぼんぼり灯ってあの世とこの世の境目みたいでした。この漫画にあるあの世とこの世のちかさは、あの町のお盆の雰囲気をすごく上手に再現してます。

夏が来るたび読みたくなる傑作です。田舎に住んでいた子供の頃はお盆が来るのが楽しみでしたが（ちょっとしたイエ単位のお祭りですよね）、このお話はそんな平凡なお盆にザワつくトルネードが巻き起こる。思えば死者に関わるイベントを呑気に楽しめるのはそれが遠いご先祖様、じいちゃんばあちゃん、年寄りが亡くなるという自然の理あってこそと。このお話の根底にあるのはその真逆、子供が若くして亡くなる悲しみです。だから忘れられない。切ないのです。

評価を下げて申し訳ないのですが、雰囲気漫画です。切なくもあるのですが、なんだかふわっとしているうちに終わってしまって。結局元凶はなに？　屋敷で子供生んだ人？　夏夫を井戸に引きずり込んだ人？　死んだ人たちが帰りたくないって思ったのはなんで？　とわからないままなんとな〜く「来年見えなくなっても〜」とまとめられて終わってしまったては不完全燃焼です。私の読解力がないだけかもしれませんが。あと作風かもしれませんが絵が少し手抜きに見えました。特に幽霊の人は輪郭が曖昧すぎて誰が誰だかわかりません。

初めて読む作家の作品。日本の夏の雰囲気がよく出ています。明るさと寂しさと懐かしさが混ざった日本の夏。入道雲に、明け方や夕方のひぐらしの声。そんなものを思います。何度も読み返したくなる作品です。

雰囲気はよかった。幽霊の表現の感じがいいですね

スケラッコ先生の作品はどれも発想がすごく面白いです。身近な題材なのに今迄見たこと無い切り口で話が進んで行くのですっかり引き込まれてあっという間に読み終わってしまいました。画も繊細ではないですが暖かい感じで私は好きです。早く他の作品も入れて下さ〜い。

Pixivで知り、手元に欲しくなって紙で買いました。まったりと暑い盆の日をリピートし続ける少女、彼女と共にその謎を探る着物姿の男性。読後しばらくして、二人の名前に隠された意味に気付き、なるほどなと唸らされました。ゆるっとしたかわいい画風ですが描いてる内容は深いです。

少し泣く。切ない。途中までどこかで読んだ記憶があり、再読だったがこうなってたのか。絵柄に合ったコミカル寄りの日常の崩れ方もホラーみが増して好き。戻れない隔たりがあるからこそ、出てくる全ての人がどうしようもなく切ない。でも柔らかさと成長？未来のある終わり方もすき。

じんわりとしみこんでくるタイプのお話。コロナ下で考えさせられました。

ほのぼのした絵とセリフで、お盆のなんとも言えない空気感が出ていました。雷でお子さんが亡くなった所は胸がギュッとしました。