レビュー一覧

表題作は大事なネタバレになりそうなのでかＣＰは明記しませんが、表題作関連で４本、【大学生×大学生】の短編１本の、計５本収録。１０年位前に(時の流れが恐ろしい…)この著者の「Midsummer Eve」(Renta！にも有)という作品を読んでいて、懐かしく思い未読のこれを借りてみました。短編のほうは琴線に全く触れませんでしたが、表題作、中々良い…。この作者さん、絵柄は可愛いけれどチクチクと痛いところを、ふいに刺してくる所がある。痛いような、甘酸っぱいような。表題作は出だしからカカオ９０％含有な感じで、えええ？となりました。ある意味、トラウマを自分で引き寄せた自業自得な主人公。受けつかない人は全く受け付けないタイプかと。個人的には幸せを願いなら読み進めていました。主人公が学生なので、ソレゆえの暴走や脆さもあり、子どもっぽかったり…道案内したくなるような子です。攻めはそこに漬け込んでガッツリ…なキャラではなく、心情を丁寧に描き込んでいる作品なので、Ｈはかなりサラサラリ。シリアス系ですが、ラストはほろ苦いハッピーエンドです。