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ウケの頑張る姿が微笑ましくて。『人魚姫のハイヒール』は、結ばれるまでの王道的なストーリーです。エッチは最後に少し有り程度。ノンケの彼のために一生懸命女装子する主人公のいじらしさが萌ポイント。確かにハイヒールって男性にエスコートさせるための最重要アイテム。そんなの好きな相手からプレゼントされたら...もう頑張っちゃうでしょうね～笑。下着のプレゼントはなかったので、そこまでハードな作品ではなく、初心者に良いのかも。その後の『王子様のタキシード』は、攻めの目線で。エッチは、お約束といえばお約束、ハイヒール、網タイツ、タイツ越しのイタズラとくれば...上品で美味しゅうございました。ハードプレイやコアな作品の合間に読みたくなる可愛い作品でした。

受けのラストの女装のかっこよさｯ‥あれは、みんなが惚れてしまいます！

受けの瀬戸が、同期のモテ男・加賀谷に近づくために、色々と頑張っている様子が健気で可愛いです。本編とその後のアフターストーリーが２対１くらいの割合で書かれていますが、本編が受け視点で瀬戸の喜んだり傷ついたりといった心情を描いていたので、個人的にはせっかく攻め視点になったアフターストーリーでは、もっと加賀谷か嫉妬したり焦ったりする描写が読みたかったな、とも思ってしまいました。

特に女装男子に思い入れがあるわけではないのですが、瀬戸子が良かった。素直で努力家、片想いの加賀谷と親しくなるために興味もない女装を頑張っちゃう…なんて健気な子！対する加賀谷は肉食系リア充で女の子大好きと公言するノンケ。瀬戸が健気である分、その能天気ぶりにちょっとイライラしてしまうのですが（プラモデル男子かよ！）瀬戸を好きになり人生かつてないほど努力を重ね営業成績を上げるところは何とも男前でした。『王子様のタキシード』で攻め目線を読めたのも良かったです。つるりんむき卵ラブ～　安西リカさんはタイトルの付け方がお上手だなと感心する事が多いのですが、本作も絶妙なタイトル。昨今BL界にも、ちょっと前のラノベのようなやたら長い説明調のタイトルが目につくので、シンプルかつ読み終わった後「ほほ～だからこのタイトルだったのか…」と思わせられるものがヨイ。女装という設定の中でルブタンのパンプスがキーアイテムになっているのですが、描写だけで特定のブランド名は出さないほうが良かったのでは？美しい女装子を連れ歩いて楽しみたいから買ってあげるというには、いくら一流企業とは言え若いリーマンには高すぎる代物です。おまけにヒールも高すぎます…。その割には表紙にはケイト・パンプスでない赤いサンダルが描かれてるし。イラストはあまりお見かけしたことのない絵師さんだったのですが、最後の方で“ビューティフル瀬戸子再び“と濃厚Hをする場面（これエロいです…）加賀谷が網タイツを脱がさずに破ってしまうという「何のプレイですか？」というようなシーンがあるのですが、ベッドの上にハサミがあるのが「？」でした。

ノン気でモテモテで二枚目で性格も良さそうで。ゲイで真面目で受けとしては仲の良い友人にせめてなりたい、という可愛い望みが。もう応援しますよね。健気にハイヒールで歩く練習とかしてる受けはぐっときます。

受けの女装もの。女装…とあらすじで書いてあると敬遠してしまうぐらい苦手なのですが、評価が高かったのと、安西先生のファンで今までの作品にハズレがなかったので、借りてみました。受けがかわいい！前向きで明るく、頑張り屋！応援したくなります。瀬戸くんのキャラが大好きでした。攻めの加賀谷は女性にモテるノンケで、本当に将来的瀬戸くんだけを愛していけるのか？と思わなくもないですが、瀬戸くんにメロメロ状態なので、大丈夫でしょうw

ノンケ攻めはどうしても同性の壁をどう乗り越えたか、乗り越える程の理由はなにかを欲してしまうタイプなので、女装姿の受けに惚れたというのはなんとなくそれは結局女装姿が好きだっただけなのでは……という思いがちらついてしまいました。特に女性にモテまくる自他共に認める女好きキャラだし。後半攻め目線で女装してなくても好きだというところの言及がちょいちょいあったので女装が好きだっただけではないんだなと納得しつつも、女好きのノンケがそんなすぐ同性好きになるか？という気持ちが個人的に膨れてしまい純粋に物語が楽しめずでした。

一途な受けが良いですね～(≧∇≦)女好きの片想いの攻めを喜ばすために女装する受けですが、本人が思うより素晴らしい美女が出来上がり、そのせいですれ違うと言う…ふたりともちゃんとした社会人で、攻めが変に女性化してないのが良かった！

ひょんなことから女装趣味と勘違いされ片想いの相手の希望で色々努力する瀬戸君が健気！ノンケの男好きになっちゃったら然もありなんな感じでちょっぴり可哀想なんですが、最後は努力が実って良かったねという展開です(笑)個人的に加賀谷のようなタイプは浮気グセありそうなので、ノーサンキューですが瀬戸君、そこはがっちり対策しそうなので、なかなかお似合いな２人です。お互い違うベクトルのスパダリなのも良いですね。しかし、ルブタンのハイヒールかぁ、、女性でも履きこなすのは一苦労だというのに瀬戸君凄いわ(笑)

好きな彼のために女装好きを装う健気な受けが良かったです。スゴい美人になるところも良いですね。お互いの目線の話もあり、王道で安心して読めました。続編も読みたいです。