レビュー一覧

『蝶は夜に囚われる』というお話のスピンオフのようですが(未読)、元弁護士のヤクザと彫り師志望の医大生という中々珍しい組み合わせに興味を持ったので先に読んでしまいました。単体でも問題なく読めますが、『蝶は〜』の内容も把握していたほうがより楽しめるかも知れません。10年以上もの間、常に会っているわけでもない中、受は信念を貫いて日々を懸命に生き、攻はそれを察知して(必要ならばこっそり手を回す)見守る、という具合にどこかで繋がっているような二人に「人の縁と愛情の深さ」というものを強く感じました。極道モノなので緊張感のある場面も何度かありますが、ストレスを溜めることなく読み終える事が出来ました！

約10年の時間をかけた二人の関係は読みごたえありました。出合いと別れがあり、ヤクザの世界でもあるのでダークで濃い内容です。

第一章の後半、読むのが辛かったー。２０歳そこそこの春日が追われるヤクザの組長を助けに行くと騒ぎ過ぎ聞かな過ぎ出しゃばり過ぎ。で、暴走した挙句に結局助けられないっと。何で俺だけいつも茅野外なの？ってさ、そりゃヤクザと一般人だからだろ、どんだけだよ。と思いつつ読み進め第二章からは案外まともな大人になってた笑。でも最初に萎えたせいか、あまり受けが好きになれずに入り込め無かった。

蝶は…は未読で読みました。何回も泣ける場面があり夜中にも関わらず一気に読んでしまいました。今回の内容で、蝶は…はちょっと読む気になれません。何だか辛い場面多そうなので…