レビュー一覧

『愛を知らない侯爵』『聖夜に愛して』『夢からさめて』ホーン姉妹三部作。今回のヒロインは賢く気性の激しいエネルギッシュな次女です。バリバリ地域貢献(人助け)が出来るヒロインの結婚相手は、ヒロイン父と同じ司祭とか医師との方が合っている様な気がしました。ヒーローとはちょっとどうだろう？と言う印象です。ヒーローは良く言えば慎重派で、ヒーロー父に気を使い過ぎでモヤっとします。ヒロインに「勇気のある態度ではない」と暗に「臆病者」呼ばわりされて怒りますが、結局はヒロインの言った通りでした。ヒーローよりヒロインとヒーロー父の方が格好良くて困ります。サスペンス成分多めの前作に比べて、今回はほぼロマンス成分で埋まっています。ちょっぴりオカルト成分も含みます。それと、前作に引き続きアガサ伯母様の俗物っぷりに「クソがっ！」となります。

私は第一作目より、こちらの方が好きです！　次女は頭は良いけれど容姿はいまひとつと言われていました（本人もそう思っていた）。作家になるのが夢で結婚はしないとまで言っていたのに、ヒーローに出会ってしまいました。長女同様に身分違いの恋に悩み、ヒーローの兄の死にまつわるあれやこれやで、二人の恋路はなかなかうまく進みません（ヒーローの見当違いが、問題解決を遅らせているような？！）　でも、容姿はいまひとつのはずのヒロインが、段々と美しい女性になっていく～（お互い恋しているから）というのは、微笑ましいです。ちょっと短気だけど勇気と優しさに溢れたヒロインは、★５つです！