レビュー一覧

自分の親友を好きになった罪悪感から自殺してしまった中学生の少年。そして主人公の少年のもとに霊となって現れる・・・と書くと、とっても暗い感じなのですが、悲壮感はなく、主人公の底抜けの明るさに救われます。とても重い感じのテーマが暗く沈んでしまわないのは、作者のストーリー構成の力量によるものでしょう。最後にタイトルの「もうひとつの九月」の意味がわかります。

思春期の少年を描かせたら日本一だと思います。少年の揺れ動く心を読みたい方におすすめの作品です。

そんな理由で？って確かに思う。でもそこが10代の怖さ。でも必ず10代の良さもきちんと描いてくれる作者さんです。

トーマの心臓へのオマージュ？なんかそんな理由で自殺？って納得できなかった。

どろどろした家族の話も描けるんだ、と驚きました。

中高生の頃の不安定である意味純粋な気持ちを思いっきり表現して頂いた感があります。懐かしかったです。

少年期の繊細な心情描写が本当にみずみずしくて素敵な作品です。