レビュー一覧

無料キャンペーンでこの作家の作品群を知ることが出来て幸せです。この作品集も誠実です。まだそんなに豊かでなかった頃の日本にたくさんあった人々の物語を描き切っています。

2冊あっという間に読破。何編かで1エピソード完結するヒューマンヒストリー。戦後数十年後昭和の貧困家庭のリアルさ。巨人とか長嶋とかの世代のようだ。冒頭の女の子2人の話がよかったなあ。マーブル！マーブル！ただ女の子2人が向い合って叫んでるだけなのにヒシヒシと共感出来る。山本ワールドに引き込まれてしまう。血が繋がった家族、心通じる友というものがこの時代何より心の拠り所になり得るんだと分かる気がした。貧しさの連鎖を表現している点では松本清張にも匹敵する読み応えがある。それぞれ別々のエピソードだが、2巻目で何気に各主人公たちのその後もチラッと見届ける事が出来る。2巻まとめて買って正解だった

こんな漫画は、心に刺さる。深く悲しく、そして希望が生まれる。魂が洗われる漫画の秀作だ。

とても切ない話ばかりで、実際に体験してことはないけど､心に響くお話でした｡マンガではなく小説読んでるようでした｡

ぎりぎり記憶にないぐらいの遠くない昔を舞台にした、地味だけれど、心の深いところに響く作品でした。心がざわついた時に鎮めてくれそうです。

昭和３０年代の空気にはこんな感じもあったかもしれないなあと思いながら読みました。急速に綺麗になりつつある東京だったけど不思議な小さな老婆がいたり、暗い古い家に住んでいる同級生がいたりして。

絵柄が好みでは有りませんがストーリーは貧しかった昔の日本の事を色々考えさせられる良作でした。

幸子というのは本人がじゃなくて周りの人を幸せにする名前なのだと思いました…

どのお話も切なく、でも希望に満ちたものだった。

昔こんな時代があったのかと寂しい気持ちになりました。 いつの時代も貧困の差があり 力の差もある。そして誰か自分より条件の劣る人をなじるのは今も昔も大差ないんですね