レビュー一覧

幸せです。日常のリアリティとSFの設定のスケールの大きさが不思議な調和をしていて、さらにユーモラス…まさに萩尾望都ワールド。こんなSFを漫画という媒体で読める幸福をかみしめました。

もうもう、ぶっ通しで読めますよ！もう、止まんない！SF作品で、こんなコミカルなの珍しいですよね。シリアスなシーンもあるけど。友人が、いいヤツですよね。あんな自分勝手な主人公に彼女取られそうになっても助けに行くんだから。そんなとこも、ワルぶってるけど凄いいいヤツ。弟も、親子の葛藤をあっけらかんと暴かれお前もずるいよなんて言われて、だからおあいこ。かる～く解決しちゃう。重くなくていいよね。父親もお手上げで、もういい～～と諦めてるのも笑えました。そしてそして、ほんと音楽が聞こえる絵に脱帽です。

萩尾先生しか描けない耽美的SF世界観に圧倒されます。映像を見ているような迫力、音も聴こえてくるようです。白昼夢と現実の重なりあうような魅力的な体験をさせて頂きました。

文庫でないほうは3巻になっていて、特に2巻の最後が良いので、そちらも読んでいただきたいです。長く御活躍の作家さんで絵も変化しています。お話は構成がとてもしっかりしています。初期の作品や年代によっては絵についていけないこともあるかもしれませんが、このお話は比較的読みやすいと思います。是非ご覧下さい。

一巻が無料だったのでよんでみました。最初は現実的だった内容がどんどんSFチックに変わっていきます。音楽が波長となり世界、空間を共鳴させていくという世界観なのかな？先生の作品、銀の三角が好きな人は気にいると思います。ただまだそこまで哲学的ではないと思う。面白かったので２巻も購入しました。続きが気になります。

懐かしい！萩尾望都のエッセンスが凝縮された名作です。アベルがどんどん変容していって、気がついたらアリアドの話に引き込まれていって、タイトルの海のアリアがまたピッタリで。さらっと描いているようですが、深淵まで描かれていて切なくもなります。

望都さまのSFにしては大っ変珍しく、胸が痛いような切なさではなくトラウマから解放された明るさがにじむ作品。シリアス→コメディ→シリアスと展開していきます。主人公のアベルは生還後、素のセーカクの悪さをさらけ出して開き直り、周囲を巻き込んで交友範囲を広げ、共鳴者のアリアドの傷も遠慮なくえぐります。でもそれが爽快。最後に2人が奏でたレクイエムがどんなに美しい音楽だったのか、イメージされたモノが聴けるなら聴いてみたいと思ったほどです。（作中で　”この音楽はライブでないと味わえない”とありますが、そんなんあったら絶対高額でも行くわ！）最初に出てくる沖縄の女性歌手のエピソードでは、声が出なくなるくらいなら死を選ぶ　という絶望の瞬間を、画で見せます。治ってよかったなあ。

萩尾望都先生独特のSF物語です。　　不思議な話なのですが、１巻読んだ限りでは、話がややこしいです。　　望都先生の頭の中では纏まっているんでしょうが、自分にはわからなかったというか・・　　よく出来てはいるんですが、うまく話に入り込めませんでした。　　望都先生の絵はポーの一族の中期ごろが一番好きなので、この絵はもうあまり好みではないです。

コレ読むの多分初めてです。どういう話か見当がつかないまま読みはじめましたが実に萩尾先生らしい、抒情的で壮大で音楽的な物語でした。銀の三角を思わせますが軽やかなユーモアもあって好きです。先生、ブラボーです。

一巻無料で読んで、速攻で二巻を購入しました。読み進めていくうち、思ってもみなかったような展開に引き込まれます。さすが萩尾望都様としか言いようがない。