レビュー一覧

昔読んだことがあり、懐かしくてレンタルしました。吉野朔実さんは漫画家の中でも際立って理知的でエキセントリックで、なんとか理解したいけど奥が深い方だと感じています。亡くなられたの、とても残念です。

大好きな吉野朔実さん。紙で全部持ってたつもりですがこれだけ未読でした。こちらは軽めの内容が多いですが、吉野ワールド堪能できます。もっともっと吉野朔実の作品読みたかった。

どれも結末が悲しい。でも悲壮感ではなくドライなところがいい。状況説明が少ないのと展開が早いのもいい。

吉野朔実さんのお話って、現実世界からほんの半歩ぐらいずれているパラレルワールドから一風変わった目線で語られているように思います。人生の悲哀や人間の滑稽さや愚かさを淡々と理性的に巧妙に描いていて、短編だとそれが顕著でギュッと凝縮してます。悲劇も喜劇もどこか風が吹いたようにさらっとしていて、でも、セリフだったりシーンだったりが印象に残って心にちょっとした爪痕が残る。そんな不思議な作家さんです。まだお若いのに亡くなられたのが、ほんとに残念。

吉野先生の描く美しい絵と浮世離れした透明感のある世界が好きでした。

最初の短編は、「記憶の技法」に出て来る男の子の子供の頃の話なのだと思います。こちらも面白かったです。霜柱を踏んで学校に行くとか、誰でも思い当たるようなエピソードが不思議な話になるなんてすごいなといつも思わせられます。

うーん、、私には曖昧すぎてよく分からない話でした。評価が高いから借りたのですがガッカリ、、フワフワした話で気持ち悪いです

タイトル作が一番面白いです。この１本に４チケットの価値ありだと思います。

あり得そうな、無さそうな現実的のような夢のような若干の病んでる感吉野朔実ワールドが4チケは安いと思います

短編作品集です。毒なのか、悪なのか、曖昧な境界線をサラッと流すように描かれてます。好きな方には中々。