レビュー一覧

「山猫天使」「黒百合の騎士」の続編。美貌の双子・山猫天使の片割れ、ラファエルの恋の顛末を描いた回収巻。コスプレ歴史劇漫画ですし、きれいなドレスと華麗な恋ものがたりにうっとりしていればいいのだけど、名香先生の作品なので、ちっとも油断できない。黒百合の騎士でラファエルと恋仲になったマリーがルイ15世の王妃となってしまった今巻。王妃を熱愛しながら、初恋のシャリュー男爵夫人がオルレアン公（シャルトルシリーズのアンリのオマージュキャラ）の愛人という噂を聞き、嫉妬のあまり初老の独身貴族の後添いにしようとするルイ15世に、シャリュー男爵夫人が自分の秘密を明かすところは最高でした。名香先生にはいつまでもお元気で、サレオツだけど毒の効いた作品を描き続けて欲しいと思います。

「面白そうだ」と思いながら買いました。歴史もの、また変装の話しが好きで読みましたが、楽しめました。ただ一つの不満は、主人公達が両思いなのに一緒になれなかった事が残念です。

なんか悲しかったなあ。一人で大陸へ行くのですね。マリーも正史だと子供産み続けて11人子持ち、、さみしい。

いつの間にか双子からラファエル1人になってしまい、ちょっと寂しいですね。でもフランス宮廷内の事が細かく書かれていておもしろく読めたし衣装や、宮廷内の装飾など素晴らしいです。

実在の人物と架空のキャラクター、どちらも登場する歴史マンガです。シリーズをかさねるごとに初期のコメディ的な要素は減り、シリアスな展開が増えていきます。コメディでもシリアスでも定評ある人気作家さんの作品なので、どちらの雰囲気も楽しめるかたも多いと思います。私はどちらかといえば初期のコメディのほうがすきでしたが、このシリーズ、そして紙書籍で刊行されているこの後のシリーズもすきです。ネタバレというか、歴史マンガに実在の夫婦がおたがい独身のときから登場している場合、世界史を知っているかたが読むと「でも、この二人は結婚することになるんだよね」と先の展開がわかってしまうことがあると思います。そのケースに該当する作品ではあります。

パリを騒がせる双子怪盗から、少年王の密偵へ、華麗なる転身を遂げたラファエル。この巻では「黒百合の騎士」で政略結婚の具とされたポーランド王女との恋の結末が描かれます。どろどろの陰謀劇もありますが、そのへんはさらっと語って恋愛事情に絞り込まれているのが読みやすい。逆にベルばらのような展開を期待すると肩透かしかもです。

古い先品なので流石に絵柄とストーリーどちらも共に古臭さが全面に出ていて読み辛さが有りました。

ラファエルの恋が成就しなかったところなどシャルトルシリーズのアンリを思い出しさせます。残念。

「山猫天使」から続く連作シリーズでヴェルサイユが舞台の豪華絢爛な世界観が素敵で見応えがありました。続きが電子書籍になっていないのは面白いだけに残念です。

山猫天使シリーズ第3弾という事で読んで見ましたが相変わらずのゴージャスな貴族の世界と主人公のラファエルの切ない恋愛模様が煌びやかに描かれていて読み応えがありました。しかし、続きの第4弾「ロココの冠」が何故か電子書籍なっておらず、読めないのが残念です。