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昔、バンクーバーに住んでいた時に、まさにこの時代を生き抜いたおじいさん、おばあさんから話を聞いたことがあります。細かいことはあまり話したくなさそうでしたが、こんなに差別にあっていたんですね…。バンクーバーでは日系社会が中国や韓国系のような強い繋がりがないのを不思議に思っていましたがそうなってしまった、そうならざるを得ない時代があったのも理由の一つのなのかもしれませんね。でも！バンクーバーのみならずアメリカでも「日本人」というだけで現地の人が好意的に接してくることがあり、同じアジアでも日本人でよかった〜と思うことが多々ありました（これはあるあるだと思います）。それは差別の中を生き抜いてきた、この朝日軍のような方々、一人ひとりが培ってくれたものなんですね。

実際にあったんだよな…。と思うと本当にすごい。差別ってほんとよくない。

カナダであった実話を元にした野球マンガ。舞台設定も独特だけど、選手や試合よりチーム設立や運営に尽力した人たちにスポットを当てているところが何とも原先生らしい。良くも悪くも「原先生の野球業界マンガ」だと言えると思います。

一巻無料を読みましたが、面白かったです。これはちょっと前に映画にもなりましたよね。実は私、現在バンクーバー在住なんですが、日系人街のパウエルストリートやオッペンハイマーパークはもちろん現在もあります。作者さんも取材に訪れたのでしょうね。あまり当時の面影は無くなったしまいましたが、今でも夏祭りがそこで行われてます。話に出てくる鮭缶詰工場も今は博物館になっています。同僚に日系三世の人がいるんですが、彼女のお父様も、戦時中内陸部への強制移動を経験されていて、このお話のように凄い差別を受けたそうです。一世、二世の方たちは非常に苦労をしたんだと思います。でもその中でもこの朝日チームのように明るい一面もあって、心を奮い立たせていたんでしょうね。