レビュー一覧

この美しい作品を称える言葉が思いつきません。ただただ、ため息が出るほど美しくて切なくて、残酷なのです。

バンパネラとして時間が止まり成長することのないエドガー。身体は成長せずとも心は成長していく、一族の繁栄と衰退を見守り続ける物語。多くの短編で構成されている為、時間軸がわかりずらい。何度も読みなおすたびに細かい描写も納得がいく作品。萩尾先生の代表作、一度読む価値ありです。

随分前に引越しの為に手離してとても後悔してました。電子コミックだから手離すことはもうないです。昔の少女漫画だけど、時が経つにつれこのノスタルジックさに魅力が増すだけ。永遠の少女漫画です。哲学であり詩的であり、何度よんでもときめきます。短編シリーズが時代を前後するのだけど今、こういうの無い。説明が無くても読者は理解して楽しんだものです。

ああ、不朽の名作だと思います。美しい薔薇の花園に囲まれ、永遠の美をままにし、自らの時を止めたバンパネラ、ポーの一族。本当に美しい画面で彩られたストーリーに隠された切ない苦しみ。一巻の最後の話が時に好きなんです。昔々に出会った少女に恋し、遊び、別れ、老人になった今また、姿変わらぬ少女を見かける。そこの心情描写がもう美しくて切なくて…！ただただ胸にくるものがあります。

今更レビューもないくらいの有名作ですよね。昔母の本棚にあって小さい頃読みました、でmpspのときはよく意味が分からず、きれいでこわい。と思った記憶しか無かった。で、今回一巻無料で読み、ビックリ‼本当に名作ですね。昔理解出来なかったけど今読むと分かることがいっぱい。吸血鬼の少年の孤独と悲しみ、愛する者を失うつらさ、代わりを求めること。誰かの代わりであると自覚することの悲しみ。で、余談ですが今市子の「百鬼夜行抄」の難解さ、話や時系列の分かりにくさって、この作品からの影響を受けているのかな？と思いました。時系列など、ちゃんと読んで組み立てないと分からない。そういう難解さを伴うところが、手応えというか読みごたえになってもいる作品です。

40年ぶりです。自分が５０歳をこえてみて，しみじみ「グレンスミスの日記」がしみました。「ただ日をおえばいいのだけれど，時にはとってつらいから，弱い人はかなわぬ夢をみるのですよ。」私も，何回も何回もこのページをめくることでしょう。これからも。

私が小学生の頃に見た「ポーの一族」エドガーがずっと好きでした。スマホで持ち歩きできて、いつも見られるので、気に入ってます。永遠の名作です。

とても面白かった。絵は古いはずなのに美しく、内容は全く古さを感じさせない作品だった。話としては短いし、細かいことは読者に想像させるストーリーだが最近の流行りのような手取り足取り解説するような漫画とは一線を画す。この内容が一冊できれいに収まっているのがすごい。蛇足であろうと、もっと他の時代のエドガー達を読みたい気分にさせられる。今も人気な吸血鬼ものジャンルの始祖的作品だと思う。読んでよかった。

　日本漫画史に残る名作中の名作。今まで活躍されてきた大物漫画家さんたちの多くが、この作品と「トーマの心臓」に影響を受けているのではないかと感じられることがたびたびあります。美しく、哀しく、心が締め付けられる珠玉の作品。ほんとうに素敵な物語です。

宝塚で公演されると言うので、読んで見ました。昭和47年でこの世界観を描き出している萩尾望都先生に敬服します。エドガーの透明感、メリーベルの儚さが余りにも美しくてこれを実写化するのは大変かなと思うのですが、宝塚でどう表現させるのか楽しみにしたいと思います。