好いたレベルはどれくらい

数年ぶりに読み返してやっぱり上手いなーとしみじみ。大きな事件（現実なら家族にとっては事件ですが）や激しい感情のぶつかり合いはないし、互いの想いの移ろいもすごく微妙なのに、惹かれあっていく時間の流れがもどかしくも自然で退屈しません。キャラクターも、弓彦くんのめんどくさい可愛さと、なにより一郎さんの一見弱気に見えてそれだけじゃない大人さが本当に良いです。最近のBLはエロ度ばかりアダルトですが、こんなにちゃんと大人なキャラクターは見かけない気がします。弓彦くん、君、おばかさんだけど男を見る目はあるね…。

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弓彦の高校生ノリに若干イラッとするとこもあるけど、猪突猛進な感じとそれに乗ってあげて振り回される一郎さん、なんだかんだで楽しんでるんじゃないかな？やっぱり学生と社会人じゃ考え方とか違うし、もちろんノリも違う、でもまぁいっかって思えてしまうのも弓彦の魅力かな。hシーンは少ないけど、最後には一郎さんセクシーに見えてきて付き合ってからがもっと読みたかった！

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DKの弓彦くんがリーマンの一郎さんを「落とそう」とあの手この手でアタックするお話。子供じゃないことを見せつけたくて、弓彦くんは一郎さんにグイグイ迫ったり、カッコつけたり、赤面するような言葉を人前で放ったりするんだけど、そうすればするほど、必死さがありありと見えてきて、ひたすら可愛い。拗ねたり、怒ったり、照れたり、赤面したり、無関心を装ったりと、表情の変化がリアルなので、ついつい弓彦くんに同情したくなります。一郎さんはいつも大人の対応で、それが弓彦くんんをますますイラつかせる。でも、実は一郎さんは弓彦くんに対する自分自身の気持ちを否定できなくて、戸惑っている。その様子も、細やかに表現されているので、2人の関係の移り変わりに心がぴったりついていくことができます。弓彦くんの女装で始まり、女装で終わりますが、最後のエピソードはじわじわきます。多分、一番好きなシーンです。

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子供と大人、男と男の駆け引きがとても楽しく読めます。

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あっさりとした表現だけれど味があって、面白い作品だと思います。

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