ジェリコー

「マイルスの前にパーカーがいたように、ドラクロワの前にはジェリコーがいた。時代を切り拓いた兄貴分的な天才の過剰な生と創造。日本で今、こんな漫画が読めるとは！　と瞠目。」平野啓一郎近代美術の先駆者と目される画家の半生を新進気鋭の漫画家が描く！＜あらすじ＞1816年、フリゲート艦“メデューズ号”がモーリタニア沖で座礁する。急ごしらえの救命ボートの筏は150名近くを乗せ13日間漂流したあげく他の船によって発見されたが、生存者はわずか15名にすぎなかった。時のフランス復古王政政府はこの事件をひた隠しにしたが、漂流期間中、筏の上では殺人、食人を含む様々な非人間的行為が行われたことが明るみに出てしまう。ショッキングなこの事件を題材に大作を描きサロンでスキャンダルを巻き起こしたのはテオドール・ジェリコー。彼はいったいこの事件に何を見たのか。「起こったことを精確に描く」ため、死体をアトリエに置き観察するなど常軌を逸した行いに世間は戦慄するが、ジェリコーは人間の本性を暴き出そうとするその真摯なまでの信念に突き動かされていく。19世紀初頭、ロマン主義、印象派などに先駆けて「近代絵画の先駆者」といわれる画家の、人間の本質へと迫る半生を描く。

（※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています）

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• 5

  hshohojiさん

  2022-09-08
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  ジェリコーの作品は正直なところ特に私の好みではないのだけど、数年前、ゲント市美術館で行われたジェリコー展を鑑賞する機会があり、その際にこの人物そのものに興味を持つこととなった。しばらくの間その時感じた彼への関心を忘れていたけど、最近またこの人物についての記事を読むことで思い出したのだった。検索しているうちに日本でマンガが出ていることを知り試し読みをしてみると、彼によるアレクサンドリーヌのポートレートを見て受ける印象とマンガに描かれた彼女の印象がずいぶん異なり、これはぜひ読んでみようと購入。いろいろとおもしろかった。時代の流れや人の運命、そういったものに巻き込まれながら、「真実」を見つけようと格闘した人だったんだろうなあ…と思う。

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• 5

  バニさん

  2021-12-25
  ※このレビューにネタバレが含まれています。

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  まるで映画を観終えたような。この本に出会えて良かった。いつか本物を観に行きたい。

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