龍−RON− 28
満映の映画に疑問を感じたていは、現地の人間が集まる地元の映画館を見て回る。そこで目にしたのは、上海製の中国映画に熱狂し、涙する観客たちの姿だった。翌日、ていは満映の甘粕理事長の部屋へ呼びつけられる。満映の映画の問題点に気付いたていに、甘粕が命じたのは…。【全222ページ】
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【全42巻】完結
龍−RON−
押小路男爵家の長男・龍は、武道専門学校校長・内藤の教えに感銘を受け、武道専門学校「武専」に入学することになった。その登校初日の朝、乱暴者たちとケンカをしている龍を見ている男がいた。「武専」で顔合わせを済ませた龍の前に、そのときの男が現われ…。男は部専教授・内藤高治だった。次第に戦争へと傾斜していく昭和初期の京都を舞台に、ひたすら剣の道を極めんとする男・龍の破天荒な生き方を描く!!
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
レビューPICK UP
みんなの感想
龍−RON− 1
押小路男爵家の長男・龍は、武道専門学校校長・内藤の教えに感銘を受け、武道専門学校「武専」に入学することになった。その登校初日の朝、乱暴者たちとケンカをしている龍を見ている男がいた。「武専」で顔合わせを済ませた龍の前に、そのときの男が現われ…。男は部専教授・内藤高治だった。次第に戦争へと傾斜していく昭和初期の京都を舞台に、ひたすら剣の道を極めんとする男・龍の破天荒な生き方を描く!!【全218ページ】
龍−RON− 2
押小路家を叔父の卓磨が訪ねて来た。彼に将来のことを聞かれた龍は、武の道を極めたいという。そんな龍を卓磨は祇園に連れ出す。そして龍の幼なじみで舞妓の小鈴のいる前で卓磨は龍にピストルを向け、武道がどれほどの役に立つのかと言い出すが・・・。【全223ページ】
龍−RON− 3
武専生は即位礼=御大典の警護に当たることになった。剣道科の龍たちは、素手でも戦えるようにと柔道科に稽古を付けられる。だが、柔道科には、龍を異常に敵視する百鬼と言う男がいた【全217ページ】
龍−RON− 4
龍の出生の秘密が明らかになる。龍は母・紅子が日本人だと聞かされていたのだが、実は中国人だったのだ。龍の父・一磨によると、彼が中国にいた頃に出会い、龍の妊娠と同時に姿を消してしまったという。そして一磨は、彼女が紫禁城後宮の女官らしい事を突き止めたと言うのだが・・・【全217ページ】
龍−RON− 5
女学校に通い始めたていは学校の帰り道に龍と待ち合わせていた。そんなとき街中でヤクザにからまれる朝鮮人を見かける。彼をかばうていと龍だったが、相手は7人。そこに朝鮮人街の親玉シン・スンシンが現われ、ヤクザたちをあっという間に投げ飛ばした。シンの強さに感服した龍は、一緒にいたスションに、シンに会わせてくれるよう頼むが・・・【全217ページ】
龍−RON− 6
ていとの結婚に反対された龍は、家を出て職探しを始めた。しかしまだ学生の龍はなかなか仕事にありつけない。なけなしの金をはたいて買った饅頭を橋の下で食っていると、横から伸びる手があった【全225ページ】
龍−RON− 9
初めて準主役を与えられたていは脚本に疑問を抱いていた。監督から三日間の猶予を与えられ、演技プランを練るてい。そのような新人らしからぬ行為は撮影所内で不評を買いかねない。ていはそれに演技で答えることが出来るのか?【全224ページ】
龍−RON− 10
入沢たき子のプロダクションに入ったていは、入沢邸に住み込むことになった。女優のイメージ作りを最優先するたき子は、ていを龍から遠ざけようとする。その頃龍は、祇園に戻っている小鈴の家の前を通りかかっていた【全197ページ】
龍−RON− 11
溝田の映画で娼婦の役を演じているていは、悩んでいたシーンで完璧な演技を見せ、監督の絶賛を浴びた。女優の仕事に今までにない充実感を得るてい。一方、四国に向かった龍は、砂金採りは果たしたものの、依然、金鉱を見つけ出せずにいた【全224ページ】
龍−RON− 12
今度の役、華族令嬢の役作りのため、入沢と東京の高級店で買物をして歩くてい。華族の出の入沢は逆に役作りのために新聞の売り子をはじめる。入沢の付き人・関根はそれを快く思わず、レストランにていを残したまま、財布を持って店を出てしまう。困ったていは・・・【全208ページ】
龍−RON− 14
押小路の銅山が住田財閥に売れることになった。しかし龍は、住田の本店支配人・大薮に賄賂を送っていた蒲郡を辞めさせてしまう。「あなたに切られたわけじゃない」と捨て台詞を残し去っていく蒲郡。小鈴の家で、叔父の卓磨に会った龍は、この収賄事件をリークしたのが父の一磨である事を知らされる【全206ページ】
龍−RON− 15
思わぬスキャンダルに見舞われて大部屋の女優に戻っても、けなげに生きるてい。そんな彼女の元へ、一通の電報が届いた。そこには「チチ キトク」の文字が…。故郷へ帰るため、会社の経理に給料の前借りを頼むていだったが、あっさり断られてしまう。そこに以前、ていを交通人の役で使ったことのある小田監督が現れ、次回作の出演料だといって200円を差し出すのだった。そしてていは7年ぶりに故郷の土を踏む【全214ページ】
龍−RON− 16
小田安次郎監督の映画『息子よ』の杉子役をもらったてい。ていは、2年ぶりの主演となるこの映画に、全身全霊を傾けていた。だが監督は、何度も何度もテストをくりかえし、なかなかOKを出さない。「監督がテストを繰り返すのは、自分がヘタだからだ」と思うていに、監督は「演技を工夫してしまうからだ」と言う。そして、自分を無にして演じることをアドバイスした【全206ページ】
龍−RON− 17
鳳花のいた京劇の稽古場、科班(コオパン)を鳳花と共に見学に来た龍。その苛酷な稽古ぶりに、龍は思わず息を飲む。鳳花は、一座の花形役者、世芳に剣の立ち回りの相手を申し出る【全204ページ】
龍−RON− 18
京劇役者鳳花と知り合い、京劇の魅力にとりつかれた龍は、日中友好のために京劇招聘に動く。ていを起用したポスターを貼ったり、飛行機を使ってビラを配ったりと派手な宣伝活動をした。この龍の行動を見た卓磨は、龍を呼び出す。龍は、押小路グループの幹部会議で決まったことを伝えられるが…【全222ページ】
龍−RON− 19
中国皇帝の秘宝が、各国の争いの種になってしまうと恐れた龍と鳳花の母・高瀬紅子こと趙紅華(チャオホンホア)は、その秘宝を隠してもらうため一磨に手渡した。一磨が秘宝の在りかを知っていると聞いた鳳花は、押小路家を襲撃する。しかし、一磨の答えは「すべて燃やしてしまった」だった。そこで、鳳花はせめて母を偲べる想い出の品を見せるよう一磨に頼む。一磨は写真と遺髪を鳳花に見せる。鳳花は、その遺髪に何か秘密が隠されていると考えるが…【全222ページ】
龍−RON− 20
脱獄した龍をかくまった後、家に戻ってきた小鈴の元に卓磨から電話が入り、突然、神戸の別荘に来るように言われる。龍と一夜を過ごした後すぐに卓磨と会う気にはならなかった小鈴ではあったが、卓磨が龍の逃亡先を知っていることを知り、神戸の別荘に向かうことにするが…【全206ページ】
龍−RON− 22
小説家を目指し、上海で学ぼうとする文龍は、記憶を取り戻そうとする龍とともに上海に行くことを決意する。しかし、姉の春蘭を一人置いていくことが気になり始める。そして、出発を遅らせようかと春蘭に言い出すが……。【全208ページ】
龍−RON− 23
龍を探していた田鶴ていが、日本兵の慰問団の一員として上海を訪れた。巨大な建築物が立ち並ぶ租界から一歩外へ出てみれば、激戦の爪痕も生々しい光景がどこまでも続いていた。慰問を終え、工藤少将の招きで、満映期待の新星・林香琴とともに上海一の繁華街、南京路へ向かう途中、日本軍による検問で香琴が通行証を求められ……。【全206ページ】
龍−RON− 24
ギャングの世界に身を投じ、上海の“娯楽の殿堂”大世界の警備副主任の職を得た龍。ギャングが上まえをハネ、彼らも承知の上で行なわせていたスリやカッパライ…日常茶飯事となっていた悪事を、龍は許さなかった。大世界の治安をよくするため、小悪党たちを一掃しようとするが…。【全214ページ】
龍−RON− 25
1939年の上海。そこでは、日増しに激化する抗日テロ活動と、対・抗日テロ機関との死闘が演じられていた。龍は、同じ上海ギャングの幹部・沈鷹(チェンイン)に、市民を巻き込むテロ活動には、反対の旨を告げる。と、その時、龍と沈鷹は路上で突然の襲撃を受ける……!!【全224ページ】
龍−RON− 26
1939年秋、上海の地で遂に再会した龍とてい。同時に、龍は失っていた記憶を取り戻すが、日本へ戻らず中国で生きていくことを心に決める。そんなある日、ていのもとへ、満州映画協会からスカウトの話が舞い込む。その話を固辞するていに向かって、龍は結婚しようと告げる…。【全222ページ】
龍−RON− 27
秘宝・黄龍玉璧を追って、ていとともに列車で北京へと向かう龍。北京で別れる予定のていと、しばしの幸福な時を過ごす龍だったが、同じ車中にはその命をねらう刺客が!日本憲兵による荷物検査をかいくぐり、暗殺の機会をうかがう刺客に対し、龍は…。【全224ページ】
龍−RON− 28
満映の映画に疑問を感じたていは、現地の人間が集まる地元の映画館を見て回る。そこで目にしたのは、上海製の中国映画に熱狂し、涙する観客たちの姿だった。翌日、ていは満映の甘粕理事長の部屋へ呼びつけられる。満映の映画の問題点に気付いたていに、甘粕が命じたのは…。【全222ページ】
龍−RON− 29
息子・冬馬のふとした表情に龍の面影を求めつつも、卓磨との親子3人の時間に幸せを感じる小鈴。一方、龍が生きていることを小鈴に言えなかったていは、龍に「どこかに自分の子どもはいないか」と尋ねる。日本から脱出した時の記憶を失っている龍は、はっきりと答えることができず……。【全224ページ】
龍−RON− 30
てい監督作品「狼争虎闘」の巡回上映班に加わった龍と曹徳豊は、満州国内を移動しながら秘宝を持ち去った鳳花の行方を追っていた。同じころ、満映の甘粕理事長は、龍の叔父・卓磨と財界の実力者・愛川を呼び出し、秘宝探しの資金援助を依頼する。甘粕は卓磨に、秘宝と押小路家の深い因縁を明かす…。…。【全224ページ】
龍−RON− 31
龍と共に中国皇帝の秘宝を追う曹徳豊が、自分の家族を殺した鳳花に肉薄する!戦闘機で逃亡をはかる鳳花に、曹は恨みを込めて銃撃を浴びせる。だが戦闘機は上空に飛び立ち、鳳花は、曹を撃ち殺すよう操縦士に命令。銃弾を受け片足を吹き飛ばされた曹は、止血しようと駆け寄った龍に自分を殺して欲しいと頼み……。【全224ページ】
龍−RON− 32
1941年12月8日未明。数時間後に上海からアメリカへ発つ恋人・アンナのことを想い、文龍は埠頭に立って船を見つめていた。文龍から恋人のことを聞いた龍は、かつて自分も愛する女性と引き離されたことを語る。その時、上海港に火の手が上がった!!日本と英米の間に、ついに大東亜戦争が勃発。アンナのことが気掛かりな文龍は……。【全224ページ】
龍−RON− 33
1942年2月。銀行筋に顔が利く関東軍の少将・安田に身体をまかせ、大連随一の料亭を手に入れた小鈴。心の奥で龍への思いを引きずりつつも、女ひとり生きていく決意を固めていた。そんなある晩、いつものように安田の相手をしていた小鈴に、大広間から声がかかり…。【全224ページ】
龍−RON− 34
古くから霊山として知られる千山。龍は、そこに点在している“観”の中でももっとも広大であり、正統馬賊の総本山と言われている“無量観”にやってきた。あいにく最高指導者・葛月潭老師は留守であったため、入門の許可は保留のまま、とりあえずは客人として滞在することになった龍だったが……!?【全224ページ】
龍−RON− 35
中国共産党の政治的中心・延安にやって来た文龍。そこでの生活にも慣れた頃、仲の良かった同志が反革命分子の疑いをかけられ、連行されるという事件が起きた。党に対して不安と戸惑いの気持ちが湧き上がっていたそんな折、図書室を訪れた文龍は、毛沢東主席の夫人・江青と出会う。【全224ページ】
龍−RON− 36
新京の満映社宅・田鶴邸。そこには、久々の帰宅で娘・和華と再会した龍の姿があった。赤ン坊の時に会って以来写真でしか龍を知らない和華であったが、そこはやはり親子。打ち解けるのにそれほどの時間はかからなかった。束の間の一家団らんの時を過ごしていた龍であったが…。【全222ページ】
龍−RON− 37
ていが監督する新作映画「人販子」の主役に抜擢され、満映でのカメラテストに臨んだ孤児・雲龍。そこで披露したものは、小盗児市場の物売りの物真似だった。ていは、その巧みで滑稽な描写の中に、いつもお腹をすかして市場をさまよっていた雲龍の生き様を垣間見る。【全224ページ】
龍−RON− 38
1944年11月初旬の大連。小鈴の料亭で、押小路卓麿と甘粕正彦が会っていた。戦況は日本にとって絶望的な状況だったが、彼らの話はこの戦争の行方だけではなかった。満州国を存続させるための最終手段である秘宝とは、まさに今、龍が追っているものであること。さらにその先には強力な軍隊「馬占山軍」が待ち受けていると聞いた小鈴は…!?【全224ページ】
龍−RON− 39
東京大空襲、硫黄島守備隊の壊滅、そして沖縄本島への上陸作戦開始と、日本の戦況がさらに悪化の一途を辿るなか、満州では田鶴組のキャストとスタッフたちにより、渾身の映画製作が進められていた。そして、ついに迎えた撮影終了の時。そこには、日本人と満州人という人種を越え、同じ製作現場の人間として新しい映画の誕生を祝う者たちの姿があった…。【全224ページ】
龍−RON− 40
秘宝とともに満ソ国境の砦に立てこもった鳳花は、馬賊を率いて追ってきた龍に休戦を要請したのち、なんと京劇の衣装で龍の前に姿を現した。「秘宝を手にしたければ私の命を奪いなさい」と“覇王別姫(覇王との別れの舞い)”を舞う美しいその姿とは裏腹に、その身は深い傷を受けていて…。【全224ページ】
龍−RON− 41
険しい旅路の果て、龍が甘粕正彦のもとへ持ち帰った皇帝の秘宝“黄龍玉壁”。甘粕は玉壁に秘められた情報と交換に、ソ連から満州国存続の確約を得ようと目論んでいたが、玉壁が納められているはずの箱の中には何も入っていなかった。空となった鉛の匣(はこ)を前にして、甘粕が龍を問い詰めると…!?【全224ページ】
龍−RON− 42
ソ連軍の満州侵攻が間近に迫った1945年8月8日。龍は、退避勧告が届いていない遠隔地の開拓村の住民を救うため、飛行機によるピストン輸送を請け負っていた。だが、日没で周囲が暗闇に包まれていく中、定員以上の乗客を抱え、投光器すらない滑走路への着陸を強行することになり…。【全227ページ】
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