花と骨（合本版）【BLfranc】

著者神形ばかを

ジャンル：ボーイズラブ漫画
長さ：206ページ
3.8 （4人） 4

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作品詳細

著者神形ばかを
発行 eBookJapan Plus
ジャンルボーイズラブ漫画社会人
雑誌 BLfranc
レーベル BLfranc
シリーズ花と骨
レビュー
3.8 （4人） 4

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【6Pの描きおろし漫画！分冊版『花と骨』1～6巻をまとめた合本版】

故郷を離れひとり東京の商社で働いていた八雲慎一。だが、父親が大けがを負ったことにより家業を継がざるをえなくなり、火葬技師になった。仕事にも慣れてきたある日、花屋の美人店主、時雨要と出会う。子供の頃から濃い死の気配を感じるとそれが蝶となって見えることがあった慎一の視界に舞う黒い羽。儚げな美貌に、その黒い蝶はひどく不釣り合いに見えた…。死が苦手な火葬技師×花屋の美人店主のしめやかに咲く恋物語。

（※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています）

3 1 熱心なベテラン独創的だし好みが分かれるお話です。仄暗いとかの次元じゃない。慎一は父親の手伝いという名目のため、自分の仕事に自信も無ければ意義もない、そしてやら仕事をやらされている状態のため故人を送るという事に引け目すら感じている状態。一方の時雨は家族も失った地で想い人も失い、故人を見送れず過去に囚われて生きる意味すら見失っていて、想い人の死を受け入れられない状態。そんな二人が出会って、想い人が最期になにを考えていたのかを蝶という概念を辿ってお互いに縛られていた負の感情から救済される話…だと思うのですが深過ぎて憶測に過ぎません。美しさの中に畏怖の念が蝶として舞っていて、慎一と時雨が会うときは曇り空か夜、雨、という負の印象が気候にも表れています。並行して妹の出産エピソードが進んでいて、死とは対照的な生まれたばかりの命、生きることに必死に泣く声、想い人の行動を蝶によって知る事で邂逅し、救われたあとの朝日が、二人の問題は解決できたかのように照らしてくれる描写が、BLというよりも芸術に近い作品だと思います。時雨とのこと家族はどう受け止めたのか、妹の旦那は…？など気になる部分もあるのですが、救われた後の二人の顔つきが物語っています。似たような経験をお持ちの方には救済作品として、BLをエロ以外で表現されている芸術として楽しみたい方に向けた作品なのかな、と思いました。読後感は面白かったというよりも、フランス映画を見終わったような気持ちになりました。人によって考察がそれぞれ異なる面白い作品だと思います。 2023-11-07 5566147 1 1 FNah-a-v2 bzyqb-%C7%AE%BF%B4%A4%CA%A5%D9%A5%C6%A5%E9%A5%F3-v2