泣くのはおよしよ仔リスちゃん

いい意味で含みをもたせた表現がアユヤマネさんの良さだと思います。どの作品もはっきりとした終わり方とせずに、読み手に委ねるようですが、それがモヤモヤが残るような感じはありませんでした。短編ですが、どの作品もとても素敵なお話ばかりです。

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アユさんの世界観大好きです。頭身低めのポップ絵の短編集で６作入ってます。あとがきが削られてるみたいで残念でした。これからとか、一緒に過ごしてくれてありがとうとか、恋の予感という所で大体終わってます、何気に失恋ものもありました。大人と子供、ノンケとゲイって言うのが多いのですが、子供が成長してから色々って言うのもお上手な作家さんなので(花鳥風月みたいに)続き読みたいなと気になる感じでした。具体的には『タイニー颱風』のゲイの叔父さんの「さみしいのは台風みたいにとにかく通過しちまうまでやりすごすんだ」というセリフが年齢を経ていると何だかじんと来て好きでした。

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過激な表現どころかキス描写も(確か)無く、包容どまり。ですが不思議と読後に満足感がありました。絵本のような等身のキャラがデフォルメの世界で呟く現実的な台詞。そのギャップが余計痛々しかったり切なかったり…“大人の絵本”のような印象です。つい泣けてしまった一番最初のお話と、ドキドキキュンキュンした一番最後の歳の差のお話が個人的には好きでした。上記したように確実にエロを求める方にはオススメしません。

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とてもココロに残る作品でした。表紙の絵を見て「無いな」と避けていたんですが、中身を読むとこの個性的な絵も全体の雰囲気を支えていて好きになりました。淡々と静かな中に本当に切ない話が丁寧に描かれています。ＢＬという枠を超えてとても才能のある作家さんだと思います。

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短編集です。この作家さんならではの世界観でどれもよかったんですが欲を言えば、全部もっと続きが読みたかったです。

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