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尼姫様の凛々しい生き方に感じ入りました。近いうちに東慶寺に行ってみたいと思いました。
天秀尼と忠長が恋仲というのは可能性としてはあり得たのかもしれない。きっと千姫も尼さんにはしたくなかっただろうし、自分の娘として嫁に出したかっただろう。秀頼の娘として背負うものが大きい人生だった女性なのだと思う。別の大正時代のお話も心にぐっとくるものがあった。
豊臣秀頼の側室の娘が正室にそっくりだというところからお話が始まります。史実が正室の千姫に側室の娘である彼女が似ていたかどうかはわかりません。でもこの義理の母娘のよりどころとなるのが似ていたとであり、千姫の弟である忠長でもあるのです。史実と違い彼は優しく彼女と交流を深めていきます。豊臣が家臣として、徳川が遇して残っていればこの二人の想いも通すことができたかもしれませんと思わずにはいられませんでした。
表題作ヒロインのご両親の話を、以前紙で読んでいまして、あ〜このキャラだ〜と懐かしかったです。千姫のお話も幾つか読みました。お話によっては、互いに矛盾する点もありますが(秀頼が正室を愛していたかどうかで、正反対の解釈の2作があったと記憶しています)、様々な見方をして想像を巡らせられるのが、歴史もの、特にメジャーではない人物を扱った作品を読む醍醐味です。河村さんの作るお話には、幼い頃に共に遊び、長じて互いを憎からず思うようになった時には、敵対する事情に巻き込まれ、悲恋に終わる男女がよく登場します。時に激しく、時には抑えた恋情を、親身になって描くのが河村作品の魅力だと思います。3作連続するこの作品では、時間の移り変わりもしっかりと感じられる構成になっていて、より感情移入し易いでしょう。同時収録の2作品は、以前に雑誌で読んだ事のあるお話でしたが、どちらも好きだったので懐かしく再読しました。今ではハーレクインコミックスも描いていらっしゃいますが、やはり本領は和物だなあと再確認出来る一冊です。
いつも時代物を鋭く切なく描かれるのですが、少しこれは鈍いような…登場人物のどの人もいい人というか、仕方ないのだ、という立ち位置で描くからでしょうか?キレイ事では済まないのが、キレイに収められない原因のようにも、思います。
女性史は大好きなので、とても興味深く読めました。歴史はドラマの積み重ねなので、このような話を読むとタイムマシンに乗った気分になります。
時代の荒波に巻き込まれて、男たちの策略の中で生きたんだろうなと思いました。
秀頼の娘で東慶寺の尼僧となった天秀尼が主人公。資料がほとんど残っていない謎多き女性だが、淀殿の孫娘だけあって誇り高い人だったのではないだろうか。養母の千姫の優しさで助命されるが、尼となるより生きる術はなかったのであろう。普通の女性として嫁ぐことも母になることも許されなれない一生だったが、自分の運命を享受してひたむきに生きたのではないか。以前肖像画を見たことがあるが、祖母の淀殿に面差しが似ていた。切なく思った。
助けられる命があれば助けようと思います。感謝します。
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尼姫様の凛々しい生き方に感じ入りました。近いうちに東慶寺に行ってみたいと思いました。