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線の一本一本に情念が込もっている。ひたむきに前を向く人、後ろを見ずにいられない人…ここに出てくる人の人熱にむせ返る
「敗戦」の後も、自分にとっての「終戦」を迎えることができなかった人がどれほどいただろうかと考えさせられます。全体的に重い内容ではあるけど、時々コミカルでとんでもないギャグがぶち込まれたりでうまいこと力が抜けながら読めます(あとエロが凄すぎてもはやポルノです。まあ読み進めてく内に慣れます(笑)。山田さんは読ませるのがうまい…というか、きっと当時の人達も皆痛みを抱えながら、なんとか挫けないように笑いあって励ましあって生きていたのではないだろうか…まあパワフルでしたたかな人間も多く描かれています。その端々に悲しみや苦しみが見え隠れしたりするのです(勿論不器用な人も沢山登場します)。特に戦争体験を引きずる復員兵や女性たちの苦しみについて描かれている部分が多いですが、ヤ〇ザや戦災孤児達、特攻崩れの在日朝鮮人や占領下の米兵(酷い人も優しい人も…)など、色々な立場の人間が登場します。大陸に渡った初年兵が酷いシゴキを受けたり、大陸での日本兵の残虐行為など、読んでいて辛くなるシーンも多々あります。いい人から反吐が出るような人間まで色々登場します。でも作品を読む限り、山田さんは登場人物の誰一人として、否定的には描いていない気がします(まあ損な役回りの人や、最終的に報いを受ける人はいますが…)。多くの人が、なんとか自分の精神と狂った世界とのバランスを取りながらもがいていたのではないだろうかと、そう思って切なくて切なくて、様々な場面で私は何度も泣きました。最終話は本当に素晴らしかった。門松の独り語り?がとても胸を打ちます。いつまでも余韻が残りそうな、映画のようなラストシーン。ほんとエンドロールつけてほしいくらい。本当に素晴らしい漫画に出会えました。参考文献・資料もかなりの量なのですが、巻末に記されているアドバイザーの中に、実際に歩兵として大陸に行ったらしい?方の名前があったりします。すごい。更にスペシャルサンクスには大根仁、瑛太、是枝裕和!絶対映像化しちゃダメ系な漫画なのにこの面子(笑)
数少ない中国大陸に渡った日本軍兵隊達と巻き込まれた日本人女性達の、戦中、戦後の辛酸をなめ尽くした人間悲話。 とくに、日本人女性達が生きていくために体を蹂躙されていかなければならなかった秘話は、筆舌にしがたい程のもので、韓国人とは違い、日本人女性らしく口にするは恥として、きっと皆が語りたがらなかった「日本の女性達の実際の悲話」かと推察できる。 当時の軍隊の不条理、敗戦の悲惨さをきれい事でなくありのままに描いていると思う。妊娠している妻を本国においてきた兵士の話。貧しさによる口減らしのために中国大陸にも連れてこられた日本人慰安婦たち。同じ日本人でありながら兵士はお国のためと死んでも評価されるのに、性の処理娼婦としてだけとして使い捨てられる女達。将校用の慰安婦と兵士用の慰安婦が使い分けられていたこと。 戦時中は、銃後のまもりとして工場動員されながら、帰りを待っていた兵士達の妻や娘達が、敗戦となるや日本政府から「女性事務員募集」としての求人広告で、騙され、黙認されGI達の性処理の相手として犯されてそのまま「パンパン」という慰安婦に身を墜としていった実話。 夫が戦死して帰らぬ人になり、男手が無くなったために、畑の手伝いをもらうために、部落の生き残り若者達の性処理の相手をしないといけなかった未亡人達の話。戦死した夫の義父に犯されて子供を宿す未亡人。達の実話を漫画化した貴重な作品です。
初めて感想を書こうかと思うほど素晴らしい漫画だった。人の闇ほど恐ろしいものはないし戦争は簡単にその闇に引き込んでいく。そういう心の危うさが感じられた。闇を背負う川島、強い黒田。黒田の強さがその闇をかき消せたらよかったのに。
戦時の悲劇を忘れられず、自棄になる元上官に尽くす不法者の部下の織りなす叙情譚です戦記物、戦争物の漫画はこれまで多数読みましたが、ラストに泣いたのはこの作品がはじめてですいかに日本人があの戦争に傷つき、しかしながらどう逞しく復興を遂げたか考えさせられました
読みごたえのありそうなので、久しぶりにレンタしました。昔読んだ「人間の条件」という長編小説の漫画版っていう感じです。この先の展開が楽しみです。
猥雑なところに戦後のリアリティを感じます。まだ2巻までですが続きも買います。飽きることなく長く楽しめる話だと思いました。読む歳によって感じ方も少しずつ変わっていくんだろうなと思いました。
戦争などについて、かんがえさせられるような作品だとおもいます。
戦中から戦後のお話なので、重たく辛い描写も多いですが、とても考えさせられました。門松のキャラに癒されます。
こういうじっくりと読ませる漫画が最近少ないので、読めてよかった。
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線の一本一本に情念が込もっている。ひたむきに前を向く人、後ろを見ずにいられない人…ここに出てくる人の人熱にむせ返る