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リアルな心の揺れと成長が、じんわり、しんみり伝わってくる作品でした。白々しい作りものの展開が無く、真摯なストーリーと不意に与えられるドキッとしたシーンに、グッときました。
この表紙、操り人形か、はたまたゾンビか、と思う不気味さで、敬遠していたのですが、皆さんのレビューを信じて借りてみました。……ホントに良かった。しみじみ良かったです。繰り返し読むと、最初は気づかなかった伏線や細かい部分が見えてきて、また良さが増します。文学作品のような、叙情に溢れた繊細な作品です。学生時代は、学校という小さな世界が自分の全てで、その中で一喜一憂していた自分自身も思い出しました。大人になれば、あの頃の世界が如何に狭く小さかったか、気づくけれど、その頃は、あの世界が生きる全てで……つまづくと、苦しかったなぁ。
小学生の時にやってきた転校生と時間をかけて親しくなっていくという王道っぽいお話ですが、主役二人の家庭環境がどちらも難ありなため、やや暗めの話になっています。そのうちの片方は兄に女装癖があったことで同性愛に大して激しい嫌悪があるため、相手に好意をもっているにも関わらず、いざ距離を詰められると全力で拒否しては逃げ出すの繰り返し。普通に考えると「何だコイツ」となるんですが、まぁ設定が小学生〜中学生なのでこんなもんかなと。最後には予想通りとはいえ、うまく収まって一応ハッピーエンドなので少しほっとしました。エロはほとんどなしですが、幼馴染との甘い恋愛だけでは物足りない人にはいいと思います。
「普通」の定義ってすごく難しいはずだけど、人数の多い方が「普通」になってしまう。それが特に学校みたいな空間であればなおさら。人の普通はそれぞれ違うことを理解しているしゅんすけに対し、「母や周りが望む普通が普通」で、そうあるべきと思っているはるきの精神的な成長が大きなポイントですね。淡々と進んでいくストーリーの中に、たまに混じるざらりとした質感であったり、かと思えばさらさらと流れて行く小川のような日常でもあったり、水面に映る波紋のような出来事であったり、そういったところの描き方が良く出来た作品だなと思いました。小言を言われて子供のようになるしゅんすけを精神的に少し成長したであろうはるきが笑うシーンがとても良かった。はるきが兄のことを含めても、もっと「何言われても気にしない」「普通じゃなくて何が悪いの」タイプならこういう話にはならないと思いますが、「周りの普通」に抑圧されるような子は多いのでは…と思いました。「多様性」なんて、たぶん口で言うほど実際は簡単じゃないのかもしれないけど、「普通の基準は人それぞれ」と知っているかどうかは大事なことなのではないかなと思いました。
小学生からの友達どうしの二人が多感な時期を経てくっつくまでのストーリー。よくあるテーマではありますが、これは登場人物の心の揺れをよく描き出していて読みごたえがありました。兄のことがあって、自分の春介に対する気持ちには気づかないように閉じ込めておくしかなかった春希が、やっと思いを伝えられたところは私もウルッときてよかったなぁと思いました。春希は最後までちょっと女の子っぽいので、その辺は気になる人もいるかなと思います。
ふぅ…濃密ネームに偽りなし。春の麗らの水面に映るのは、児童期の終わりから思春期にわたる少年達の心の機微。春と言っても水底はまだ冷たく…。家電やオヤツの違いから、セクシャリティの違いまで、人に触れ社会に触れ形作られていく「自分」。自分の「普通」に輪郭が生まれ、それが壁となって隔たりを生む。水底の存在感と小中学生の人間模様に胸がつまります。そして、子どもで居られる場を得た春ちゃんと、ほんのちょっと大人になった春希が纏う麗らかな空気に安堵します。これが初コミックスとは…琴線ふれまくり。美山もいいな。
「僕の手とって」が良かったので次に何を読もうかとしばし迷い、本作品を選びました。表紙は以前見かけたことがあって、二人の虚ろな顔と人形みたいな佇まいにホラー漫画!?と勘違いし避けていたのですが…読んで良かった!!二人の気持ちがこれでもか!ってくらい丁寧に描かれていて、とても甘酸っぱかった…。特にしゅんちゃんサイドの話はめちゃくちゃ彼の気持ちに共感して読むことが出来ました。これ、くっついた後の二人をもっとじっくりと読ませてくれたらすごい嬉しかったのにな…。
素敵だ…最近この作者さんにはまってます。いいことわるいこを読みましたが、これもまたせつねぇぇぇ(T-T)胸がいたいよー。少年たちのドロドロした欲情と相手を大事にしたいって気持ちの葛藤の描き方がとてもお上手と思いました。絡み合った糸がほどけるように二人がちゃんと向き合えるようになるまでが長いですが、読み応えバツグンでございました。真面目なテーマの作品でした。
学校の中での独特な閉塞感とても良かった…。少し苦手な受けかもと思うとこもあったけど、全然気にならなくなるくらいストーリーが良かった。むしろ好きになった。子どもから大人に成長するまでほんとに丁寧。美山くんにもきゅんっとさせられた。切なくて感動的。好き
表紙を見ただけでは買わなかったかも。読んでみたら絵とストーリーがすごくあっていて、とても素敵でした。葛藤と切なさとでヒリヒリしますが、優しさもあって、主人公2人だけでなく取り巻く人々の成長する過程をじっくり楽しめると思います。
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リアルな心の揺れと成長が、じんわり、しんみり伝わってくる作品でした。白々しい作りものの展開が無く、真摯なストーリーと不意に与えられるドキッとしたシーンに、グッときました。