レビュー一覧

ドイツの三大「B」の一角、ベートーベン。彼とフランツとの「運命」（？）も、面白いというか。。渾身って感じ。

手塚先生の最晩年の作品。残念ながら未完。コミックトムという野心的漫画を載せる雑誌にて掲載。ブッダの次回作として連載された。当時、アマデウスが人気となり、その影響があったらしい。手塚先生はクラシックが大好きで、中でもベートーベンはお気に入り。そして苦難の人生を歩んだベートーベンに共感する部分があったのだと思われる。作中でも漫画と音楽について主人公が熱弁している部分があり、手塚先生の思いが伝わる。

ベートヴェンをテーマに描かれた作品でただ単に伝記を描いては無く、ドラマティックな展開やそれを支える魅力的で個性的なキャラクターがベートヴェンとはどういう人物かというのをより一層深く描写していて良かったです。残念なのがお亡くなりになられたので最後まで読めないのが残念です。

さすが手塚治虫。勉強になりますし読み応えあります。続きが読みたかった。

素敵な作品でした。ベートーベンの人生を、先生の可愛らしい絵で描かれており、伝記としても読めると思いました。