レビュー一覧

この作品は、作者本宮ひろ志さんの作品のなかでは、異色ともいえる作品です。本宮ひろ志さんが、この作品を書いた理由や背景を知りたいと思います。表題作のほかに、いくつかの短編がありますが、表題作と組み合わせるにはどうかと思える作品のため、☆をひとつ減らしました。

本宮ワールドらしいケンカてんこ盛りの短編集、気軽にサクッと読めます。

悪くはないのですが、この作者さんの特徴でありえない美化をするところがあります。例えば飢饉の最中、レイプされた八重がレイプした相手から貰った肉を投げすてるシーンがありますけど、これ、ありえない。餓えた人間が肉を前にすると人格変わると思います。くれた人間が誰であれ、肉は肉。その場でガツガツと貪り食うと思います。それ以外は土粥について記載があったり史実に忠実な面もあるのでおもしろいのですが・・・。どうも餓えた八重が肉を投げ捨てるシーンだけがありえなくて星３つにしました。