レビュー一覧

リヌッチ家の息子たちのシリーズの第1話です。母親に捨てられ、妻にも逃げられ、女性不信だったヒーローがヒロインとの出会いにより、止むを得ず子供を手放してしまった実の母親と再会し、人として自信を取り戻し、再び人を愛せるように。お母さんもいい味出してます。

恋愛というより家族愛のほうが強い物語でした。悲しく辛く、温かく最後にはじぃんと心に響くお話です。限られたページ数でよく仕上がったと思います。クリスマスシーズンにぴったりの作品でした。

シリーズ６作・リヌッチ家の息子たち１−長男ジャスティン編です。あちこちを旅する自由人だけど今は小学校の臨時教師のヒロイン。バーであった涙を流していたヒーローは教え子の父親で〜という始まりです。心に闇を抱えたヒーロー。ヒロインがその心を癒し支えてとなるわけですが、すんなりとハッピーエンドにはなりません。状況が二転三転ハラハラしました！おススメです！涙腺弱い方はハンカチ要です。

自由だけど優しく強い魅力的なヒロインが素敵です。ヒーローがなかなか心を許しませんが、生い立ちが複雑過ぎて仕方ないのかな。ラストはみんな幸せで良かった。ヒーロー息子がとってもかわいいです。

ヒーローがかなり辛い過去に囚われていたので、自由なヒロインでも太刀打ちできるのかな〜と思ってましたが、産みの母がかなり思いきった荒療治をしてますね(その会話を真剣にヒーロー子どもとヒロインが同じ表情で盗み聞きしているのがちょっと笑えます)！ さすがは６人も子を生んでいるだけあるママさんです。他の兄弟の作品もスピンオフがあり、楽しそうですね。

見るからに幸せに育った兄弟姉妹や母親の作る、家族という輪に入ることが出来ないヒーローの気持ちが痛いです。そして、追いかけて来てくれた母親の胸で子供のように泣くヒーローの複雑な、でも温かい気持ちが切ないです。ヒーローとヒロインの恋愛より、ヒーローの家族に対する気持ちに入り込んでしまって、ハーレクインではない別物を見ているようでした。それはそれでおもしろかったんですけどね。

シリーズ第一作。ヒーローが心を開いていく様子がお話の中心。息子も可愛いです。

捨てられ棄てられた子はこんな大人になってもしょうがない。息子ちゃんが素直ないい子に育った事が救いです。献身的なヒロインを彼は拒んでしまう。一人傷心旅行に出る彼女。その間に実の母が彼を正すためにがんばる。そして彼女が帰ってきた時迎えてくれたのは…。

これは恋愛より家族愛の話ですね。マンマがヒーローと向き合うシーンはうるうるしました(;_;)複雑な生い立ちのヒーローを癒して支えるには、あれぐらい度胸のあるヒロインやマンマじゃないと無理でしょう(笑)伊藤先生、ヒーローとマンマがあまり似てない気がするけど…とそれが★マイナス1(笑)

気になっていた作品が1チケットになっていたので読んでみました。複雑な過去の傷を心に押し込めたヒーローに、不思議な共鳴をした自由人のヒロイン。正に運命の出会いから物語が始まります。ヒーローの息子やヒロインの生き方をも巻き込んで、錆び付いた歯車が軋みながら回り始めるように、物語はゆっくりと展開し、折り重なる因縁が顕になって行き、最後まで飽きさせません。シリーズの一冊目という事で、尻切れトンボになるのかと危惧していましたが、単体でも綺麗に纏まっています。いずれ続巻を読みたいと思い、無期限にしました。伊藤さんの絵は、シンプルでいながら繊細な表情を丁寧に描き込んでいるので、重くなりがちな場面でも苦しくなる事がなく、読者を作品の世界に引き込みます。とても魅力的な作品です。