レビュー一覧

これ、初読後だったら文句なく☆５つけてた。常時脳内がハイテンションな主人公が、腐アンテナを張り巡らせて腐女にはお馴染みの「受け・攻め」や「×」を独学で生み出してるその腐力も、読み書き計算だけじゃなく、調理や裁縫のみならず狩猟や獲物の解体、挙げ句の果てに陶芸や彫金、製鉄までこなす能力の高さを持ちながら、対外的には毒親から健気に領民を守る病弱(腐力が高まり過ぎるとオーバーヒートしてぶっ倒れるから)な伯爵令嬢として認識されてる滑稽さも、全部面白かったから。でも何度か読み返すうちに、序盤でさらっと流されてた主人公の幼少期が気にかかった。母親は結婚を後悔しながら亡くなるし、父親は実際アレなもんだから、家族愛とか結婚とかに興味を持てなくなって当たり前だよね。侍女もいない、頼れる大人の女性のいない(そもそも同年代の女の子もいない)中で、淋しかったであろう主人公の心を埋めたのが「腐」だけだったのかな…とか考えるともはや笑えない。いっそのこと、この話は転生令嬢ものだった方が良かった。淋しさを俯瞰で見れるだろうから。もちろんこれはコメディ漫画なのだから、そんなことには目をつぶって楽しく読めば良いのは分かっている。分かっているのだけど。主人公が作中何度も嘆くように、この世界にたった一人なんですよね。誰にも理解されない、受け入れてもらえない孤独。主人公の母親違いの弟登場に際しても、肉親の情より先に理想の受けが実在したやったー＼(^o^)／ですもの。主人公の心のアンバランスさが際立って何だか悲しくなっちゃいました。ちょっと私が主人公の侍女にでも転生して、主人公の暴走を突っ込みながら生温かい目で見守ってやんよって気持ちで一杯です。次巻出たら読むけど、泣いてしまうかもしれない…。

これは是非まとめて読みたい！と、単行本になるのをお待ちしていました。徹底的に己の欲望に忠実に行動している筈が、周囲には天使で聖女の行いと勘違いされまくるという、言わばテッパンのすれ違いコメディですが、ヒロインの強烈な顔芸と的確なナレーションによるツッコミの嵐で、実にテンポ良く展開していきます。この手のすれ違い物では、真実と思い込みのどちらも納得出来る説得力が必須ですが、この作品はその点、大船に乗った気分でただただ流れるままに堪能出来ます。テンションの高さも煩過ぎず、さじ加減が絶妙です。果たしてヒロインの人生を賭けた野望は実現するのか、するとしたら一体全体どうやって？　という先読みの出来なさに、ヒロインの化けの皮が剥がれる時は来るのか？　というスリル満点の展開が合わさって、ひたすら笑える作品に仕上がっています。頭を空っぽにして笑いたい時にお勧めです。

周りが勝手に言い方に勘違いしていくストーリー。ぶっ飛んでる主人公になぜか嫌悪感はない。ギャグか？真面目だから面白い。そのまま突っ走れ！なぜかハマる。

男同士のラブを見るのが好きで、欲望と下心に忠実な言動をしている腐った主人公ローザ。彼女の煩悩まみれの言動を周りが勝手に良い様に解釈して、気付いたらあれよあれよと祭り上げられいるすれ違いコメディです。とにかく絵がキレイで、お話のテンポも良く読みやすいです。ローザの外ヅラと脳内での書き分けも素晴らしく、よくもまぁ美少女をここまで崩して描いて下さったと笑い転げてます。因みにローザはどんなことでも薔薇(BL)に結びつけてますが、今のところ本物のBL関係は出てきません。あくまで登場人物の矢印は全部ローザに向いています。構成は単話1〜5と書き下ろし小説です。

「きれいごとを…！」『むしろ腐りごとなのだが』に膝を叩いて笑ってしまった。。腐の力は非常大きくて強い愛なのだなと。

BL好きだけど現実には持ち込まないからローザの気持ちは良くわからないけど、周りの人たちが幸せになってるからまあいいや。

すごい腐った主人公ですが、周囲が誤解して高貴な方だと思うのが可笑しいです。

素晴らしい、めちゃくちゃ面白いです！ ローザが海賊船長の妄想劇を繰り広げて『恋の航路に面舵いっぱぁい！』には笑いました！ 「腐」界には造詣が深くない私ですが、「腐力」がここまで人を寛大にし、勇気を持たせ、沢山の人に愛を与えていくことに感動します。ちっぽけな自分が恥ずかしくなります。その「腐力」を私にも！

タイトルと表紙の絵的に面白そうだと思い読んでみました。本人が実際に考えている(妄想)していることと周囲が思っていることとのギャップがいいですね。思っていたより面白い作品でもっと早くに読んでいればよかったと思いました。

絵が綺麗で読みやすい。主人公の腐敗が極まりすぎているので恐怖を感じるが、そこがまた快感になってくる。おすすめです。