レビュー一覧

とてもお久しぶりの新作ですね。前作から作風や絵柄はやや変わったなと思いますが、題材はやはりセンシティブ。非常に弱り切った大人を田舎の逞しい若者が守ってあげたくなるという、年下攻めの王道的なテーマには共感。ただなんかあまりにも子どもっぽくて私は好みじゃなかったです。考える前に行動しちゃうのはまぁ若さの表れと大目に見ても、デリカシーのなさはいまいち。詮索するのかなとひやひやしてたら案の定だし、あー…。新は繊細なのに恭介のそういう部分気にならないのかな。恋愛に発展する理由がよくわからない。それから前作もそうでしたが漫画としてはかなり説明くささを感じるので、余白を楽しみたい人にはあまり向いてない気もします。

今時、恭介と光代おばさんのお節介ってなかなか無いとは思いつつ、優しさで癒されるって大事だなと思いました。久し振りの新作で期待値が上がりましたが、前作みたいな恋愛の切なさは無くどちらかと言えばぽよぽよシーンが多かったです。対比するように元上司が暗黒っぷり（見た目もなんかリアル）が目立つ為、やっぱりスッキリするためには社会的制裁が欲しかった。ラブ要素も低く、恭介の高校生感も全く感じれませんが、印象には残ります。ただ、何だろうな？ストーリー的にはもうちょっと盛り上がりが欲しかった。

うーん、私はこれ掴まれるところなく終わってしまいました…。道端で拾う出会いはBLあるあるですが、お節介ではすまない暑苦しさと押し付けがましさを感じてしまい、冒頭からおば様のセリフ量にかなり消耗。結構出番も多く後半もニギヤカなので、彼女と相性悪いのが私の敗因だった気がします。悪意や悲しみについては、ここまでクッキリ描かれるとちょっと鼻白んでしまった。声高に主張されるより読む側でくみ取りたかったという感じ。捻くれてるのかな…すみません。優しい話、なんでしょうけれど。そういう慈愛や救済から一足飛びに恋愛感情に、という部分も私にはよく分からなかった。「スイカの種」はピリッと効いて印象的。

前作からずっと新刊を待ちわびていました。読み応えばっちり。作者様のペースで続けてほしいです

凄くよかったです。BLというよりはヒューマンドラマを見てるみたいでした。心に傷を抱えながらも健気に頑張る新と、年下ながらに何とか力になりたいと思い始める恭介。そして、それを支える伯母夫婦の温かさ。絵の感じも相まってとても癒されました。同僚の女性も素敵だった。続編出たら嬉しいなぁ。

ある日、具合が悪かったところを助けられて以来、なんとなく関係ができた2人。ほっとけない。笑わせたい。ほっとする。癒したい。大切にしたい。そばにいたい。そんな2人の気持ちが行き来しながら、ゆっくりと育まれる関係性。のんびり読めて、読み終わる頃には温かい気持ちになれます。

すごくいい。。同僚が告発してからどうなったのか、二人は最後までできたのか、攻めが成人してからの話も気になります…うけのご両親への絡みとか…今の時代も反映されていて、いや、実は表に出ないだけであったのかも知れない、自分たちの可能性も考えさせられる、生きる、すてきな作品でした…

絵も内容もいい！でも個人的には気分が重いときは読めない…。現実とのシンクロが辛い 笑。

優しいけれど、残酷な描写もあってリアルなのだけれど、どこかリアルではないお話でした。森本さんの元同僚が起こしたことがどうなったのかアンサーが見たかったというのが本音です。レビューに森本さん(受け)が繊細だから恭介くん(攻め)が詮索してきたことが気にならなかったのかと疑問がありましたが、森本さんの中に誰かに自分の声を聞いてほしい気持ちがあるからではと思いました。自分が抱えることに共感してくれて、自分のために怒ってくれる、そんな人が森本さんには必要だったのでは。大人になると体面や自分の立場があり、悪いことをしている人に面と向かって悪いですよなんて言えない。でも、高校生の、奇跡的に縁ができた今まで関わりのない恭介だからこそ行動できたこともあったのだと思います。残酷なのだけれど、優しい気分になれる独特な世界観を味わえて良かったです。

連載の時からすごく好きで、コミックスが出るのをずーっと待ってました！BがLするお話ではあるのだけど、それまでの部分がすごくリアルでなんか泣けました。パワハラで苦しんでいる新と偶然出会った恭介と光代さんと旦那さん。この人たちに癒されていく新がすごく良くて、もう・・泣けました。BLな部分はほんのちょっぴり。描き下ろしは２人らしくってクスッとなってかわいいです。この２人はこれで良いのだろうけど、これから愛を育んでいくのも読みたいな〜って思いました！