レビュー一覧

ストーリテーラーとして、最高だな〜。作家買いした作品です。最初の話が「劇の台本」で、2幕目が、芝居の裏話、で3幕目で、芝居はやったもん勝ち、って感じで、台本変えちゃうの。映画で見たいくらいだ（2時間ドラマでもいい）あだ花は、育ての父のとこに戻る美女で、近親相姦くささがちょとダメだったけど、面白さはありました。熱烈おすすめ。

どの話も少しの毒（というのは適当な言葉ではありませんが、他に思いつかず）があり、単純ではなく、でも後味は良いです。人は単純ではないけれど、なかなか面白いものだ、人生は悪くないと思わせてくれる作品集です。

幾つかのお話に分かれているけど、自分の想いと愛する人の気持ちとの間で揺れ動き戸惑いながらも清く淡く形のない愛を生き抜く女を描いてる。落ち着いて読むのに丁度いい感じ。

２作品ともしっとりとしていて落ち着くものでした。とっさの時にここまで相手に一途になれるのか、時々頭をよぎりますが物語の世界にひたることも楽しいと思わないと生きているのがもったいないと思いながら読みました。

とても清潔感のある絵を描かれる作家さんで、それでこの題材は無理があるかなと思いました。他の人の絵でドロドロとした深みが欲しい。

このタイトルはあまり内容に合って無いので、普通の大人の恋愛ストーリーです。最後はハッピーエンドで終わるので、変なエロもなく良かったです。

冒頭部分からの展開は実は劇中劇だったんだな。「なんだか様子がおかしいや」と思っていたので良い意味で驚かされた。この作者の作品は「海月と私」「そこをなんとか」などかなり読んだが、この作品はうまくできていることはできているが、中編のせいかやや物足らなく感じた。

良質な作品でした。表題作も　他の短編作品も　ハピエンなのか　ちょっと　わかりにくかったけれど、そこが　また　味わい深くて気に入りました。

さすがベテラン漫画家さん。１ページ目から引き込まれます。文学的な雰囲気が漂っていました。

作家ワールド全開！という感じの一冊です。読まないと損。ファンなら読むべきです。同時収録の「徒花」も良いです。「徒花」は二重課金になってしまったのですが、後悔はありません。オススメです。